
アパート経営を失敗する理由とは?失敗しないための対策方法も解説
投資に興味がある人なら、1度はアパート経営を考えたことがあるのではないでしょうか?
スタート時点では同じアパート経営でも、なぜか成功する人と失敗する人がいます。
どんな投資方法も、どのような内容でどんな失敗事例があるのか確認することが大切です。
今回は、アパート経営を失敗する理由と失敗しないための対策方法について解説します。
アパート経営の失敗例とは?
投資の初心者・プロのどちらも、投資をしてきた期間は違えど、誰でもはじめは同じです。
でははじめての投資にも関わらず、なぜ成功する人と失敗する人に分かれるのでしょうか?
1番の原因は万が一を考えて、リスク回避するための失敗例を確認していないからです。
ここでは、投資家に実際に起きたアパート経営の失敗例を9つ紹介します。
立地選びの失敗
アパート経営の失敗例で最も大きな原因は、立地選びによる失敗です。アパート経営の投資で利益を得ることにはじめて挑戦する人に多い傾向があります。アパート経営はどこででもできる投資ではないので、確実な立地を選ばなければプロでも失敗するといわれています。
特に需要の低い場所にある賃貸アパートは避けるべきで、例えば職場やスーパーなどが少ないもしくは無い場所、駅から離れていて通勤に不便な場所などがそうです。
もともと土地を持っている人や身内の相続などで、無理矢理その場所へアパートを建築する人もいますが、需要のない場所へ建築することは失敗するリスクが高くなります。
間取り選びの失敗
アパートに住むにあたって、誰しもが間取りは重要な選定ポイントになりますよね。アパート経営をする際にこの間取りの決め方を間違えて、失敗してしまうケースが多いです。
アパート経営で間取りを選定する際は、1K、1LDK、2K、2LDKなど、原則的に小さい間取りがおすすめです。3LDKといった大きめの間取りにすると、広い分家賃が高く需要が低くなる可能性が高いです。毎月高額な家賃を払い続けるなら購入しようと考えるからです。
駅から近い場所、遠い場所など立地も考慮して、どんな人が入居する可能性があるのかが重要なポイントです。単身なのか家族なのかそれによって間取りも変えましょう。
管理会社選びの失敗
アパート経営では管理会社選びで失敗することもあります。アパートの管理会社はアパートの入居者や空室への対応や、オーナーにこうしたらどうかとアドバイスをおこないます。
管理会社は普段から物件案内をしているので、アパートの空室の原因を把握しています。それを知ったうえでオーナーに入居者が決まるようアドバイスをするので、空室が多いのに管理会社から何のアドバイスもない場合は、実は間取りや家賃が原因で入居者が入らないのではなく、管理会社が原因の場合もあります。
施工会社選びの失敗
アパート経営の失敗には施工会社選びもあります。そもそも資金を集めてアパートを建築してそこから利益を生み出すことが目的ですよね。それにも関わらず質の悪い施工会社にしてしまったがために、音が響く、水漏れする、悪臭がするといった問題を抱えるケースがあり、そうなると入居者が入らなかったり入居しても直ぐに退去したりしてしまいます。
なるべくお金がかからないよう抑えたいですが、ケチって安い施工会社を選ぶと失敗する可能性が高いです。近年大手ハウスメーカーは工場で多くの部品や部屋の大部分を製造していて、大量生産ができコストを抑えて施工できます。低価格で短納期なのに高品質な物件が完成するので、アパート経営には大手ハウスメーカーがおすすめです。
サブリースの失敗
アパート経営にあたって、家賃保証型のサブリースによる失敗もあります。空室が発生した場合にも家賃が変動することのない管理方法で、入居者と管理会社でやり取りをしてくれること、空室になっても家賃が保証されるのでアパート経営の失敗リスクを抑えることが可能です。サブリースは手数料が発生するので15~20%ほど引かれた金額を受け取ります。
しかしサブリース保証や空室保証などと掲げられていても名前だけで、実際は空室でも利益を保証するのではなくオーナーに家賃減少の交渉をしてくるパターンがあります。そうなると保証されていても利益は下がるので、アパート経営に成功しているとはいえないです。
空室対策からの失敗
アパート経営には空室対策での失敗例もあります。1番多いのは資金をかけて部屋をリノベーションした際などで、大幅なリノベーションで何十万とかけたのに結果的にそれでも入居者が入らない、少ないなどで元がなかなか取れなくて失敗してしまいます。
空室対策をしたらできるだけ早い段階で利益を増やしたいですが、資金をかけた分の利益がいつまでたっても回復しなければ意味がないですよね。空室対策は資金をかけずに対策するのがポイントで、ペット可や高齢者の入居をOKにするなどさまざまにできます。
お金の借り過ぎの失敗
アパート経営をする際は、貯めていた資金と不足の場合に借りる資金とがあると思います。借りている金額が多ければ多いほど返済額も高いので、アパートの空室が増えると支払いが厳しくなります。つまり、借入額が多いとアパート経営に失敗するリスクが高いのです。
アパート経営には固定資産税、都市計画税、保険料、管理費などがありますが、15%ほどの金額なので実際は大した額ではないんです。借入額が少ないもしくはなければ問題ないのですが、借入額が多い場合は持ちこたえることができずに失敗してしまう場合があります。
入居者トラブルの失敗
アパート経営でオーナーが頭を悩ませることの1つが、入居者同士のトラブルです。入居者同士のトラブルで失敗を避けるために、慎重な入居審査やパススルー型サブリースを選ぶことがポイントです。パススルー型サブリースとは、管理会社とアパート一棟の賃貸借契約をすることで、さらに管理会社と入居者がそれぞれ賃貸契約をすることです。
入居者トラブルには家賃滞納、夜逃げ、勝手にペットを飼育する、部屋を汚す、自殺などさまざまにあって、パススルー型サブリースならオーナーは入居者と直接かかわることがないため、トラブルがあった際の負担を減らすことができて、失敗の回避ができます。
大規模修繕資金不足の失敗
アパート経営には、大規模修繕工事の資金不足による失敗もあります。大規模修繕費用は普段からコツコツと資金を集めておく必要があって、その資金を計画して貯めていなかった結果、修繕する際に資金を払うことができずにアパート物件の価値を失ってしまいます。
大規模修繕は建築してから10年経過する頃から必要になるので、その10年の間にしっかりと計画を立てて貯めましょう。強制で修繕費を回収するアパートもありますよ。
アパート経営を失敗しないための対策とは?
アパート経営するからにはできるだけ失敗は避けたいものですよね。アパート経営に失敗しないためには、事前に失敗例などをリサーチし把握しておくことが重要です。
リスクに対して適切な対応を取ることができれば、未然に失敗を防ぐことができます。
ここでは、アパート経営を失敗しないための対策について解説します。
購入する前にリサーチする
アパート経営に失敗しないためには、アパートを購入する前にしっかりリサーチすることです。ただ検索したデータだけに頼るのではなく、実際に周辺や現地へ足を運びましょう。
ついつい利回りの高さに目が行きがちですが、周辺の状況や年齢層やほかのマンションやアパートとの比較など、将来を見据えてどうかなどといったリサーチが大切です。
万が一の資金の確保
アパート経営に失敗しないためには、資金の確保も非常に重要です。最初だけでなく長期的に考えた資金の積立が必要で築年数が経過するごとに入居率が下がるので、家賃の値下げなどに対応できるだけの資金は常に確保しておくようにすることがおすすめです。
あまりにも空室が増えるようなら、修繕費用やリノベーションをおこなう必要も出てくるので、万が一に備えた準備とそれに対応できる行動力があることも大切です。
信用信頼度の高い管理会社を選ぶ
アパート経営に失敗しないためには、トラブルのあった際に迅速な対応をしてくれる管理会社を選ぶことが鍵となってきます。入居者同士のトラブルや空室が増えてきた際に、アドバイスや仲介役となって対応してくれる管理会社は、今後に良い利益をもたらします。
逆をいえば、対応も少なく空室が増えた際も何のアドバイスもない管理会社なら、ほかの管理会社へ切り替えるべきタイミングなので、その辺りを見極めるちからも重要です。
失敗のリスクもありつつ アパート経営がおすすめな理由は?
どんな投資方法にもリスクは必ずついてきます。逆にリスクなしでおこなえる投資方法はないので、リスクを把握したうえで適切な対応を取りながら利益を得ることが必要です。
上手にリスクと向き合いながらアパート経営していけば、さまざまなメリットもあります。
ここでは、リスクがあってもアパート経営がおすすめな理由についてお話しします。
安定した利益を得られる
アパート経営は安定した利益を得られる投資方法です。これは最大の強みでもあって、入居者が決まって長期的に住んでもらうことができれば、安定した収入を得ることができます。
人が生きていくうえで「住」に関して100%の必要性があって、生きている限り家賃を払わない人はいないです。入居審査をしっかりおこなって優良な入居者を見つけることが大切で、1度決まってしまえば10年以上は入居するので安定した利益が発生しますよ。
節税対策になる
アパート経営は節税対策になることでも知られています。日本の法律では土地や駐車場などは税率が高くなりますが、アパートを建築すればさまざまな減税措置が受けられます。
基本的に現金で大金を残すよりも、アパートなど物で残す方が税金がお得になるんです。節税効果がある点は嬉しいポイントなので、必ず申請するようにしましょう。
生命保険の代わりになる
アパート経営は生命保険代わりになるのもおすすめするポイントです。不動産物件を購入する際はほとんどの人が団体信用生命保険に加入していて、もし自分が死んだ場合に保険金でアパートの残りのローンを一括返済することができるんです。
万が一の保険ですが、ローンを全て返済してアパートを残せるので、生命保険と同様に役立たせることが可能です。
アパート経営の万が一の対策も考えて失敗を回避しましょう
アパート経営を失敗する理由と、失敗しないための対策方法について解説しました。
アパート経営を失敗しないためには、はじめる前に失敗例のリサーチが重要です。失敗例やリスクを理解していれば、同様のことが起こった際の対策を取ることができます。
アパート経営は長期的な入居者が見込めれば、何十年に渡って安定的な収入が見込めます。
管理会社や施工会社をしっかり見極めてリスクを抑えて経営すれば、将来的に家族へ残せる貴重な資産になります。