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インフレとデフレの違いは?私達の生活にどのように影響するのか解説!
あなたはインフレとデフレを正しく理解できていますか?
ニュースでよく聞く言葉だけど、私達の生活にどのような影響を及ぼしているのかしっかりできていないと、今後の生活に大きな変化が出てくる可能性がありますよ。
ここでは、インフレとデフレの違い、インフレによる私達の生活への影響について解説しています。しっかりと理解して、インフレやデフレに振り回されない生活を送れるように、一緒に学習していきましょう。
ニュースでよく聞く言葉だけど、私達の生活にどのような影響を及ぼしているのかしっかりできていないと、今後の生活に大きな変化が出てくる可能性がありますよ。
ここでは、インフレとデフレの違い、インフレによる私達の生活への影響について解説しています。しっかりと理解して、インフレやデフレに振り回されない生活を送れるように、一緒に学習していきましょう。
インフレとデフレの違いは?
大まかに言うとそうですが、インフレが続くとどうなるのでしょうか。インフレとデフレを例を使ってわかりやすく解説していきます。
インフレとは
身近なものを使って考えてみましょう。例えば手元にあるお金が500円だと仮定し、ラーメンが1杯500円であれば食べることができます。しかし、ラーメン1杯の値段が1,000円になった場合、500円不足し食べることができません。
この場合、物の価値が上がり、お金の価値が下がるという現象が起きます。
この状態が継続して続いていることをインフレといいます。
デフレとは
こちらも同様の設定にします。手元にあるお金が500円だと仮定し、ラーメンが1杯500円であれば食べることができます。もしラーメン1杯が250円に値下がりした場合、ラーメンを2杯食べることができますよね。
つまりお金の価値が上がり、物の価値が下がることになります。物の価値が下がり、お金の価値が上がる状態を続くことをデフレ(デフレーション)といいます。
2つの違いを表にまとめました。
物の価値 | お金の価値 | |
---|---|---|
インフレ | 上がる | 下がる |
デフレ | 下がる | 上がる |
デフレが続くとどうなるのか?
しかし、経済全体で見てみると、安く物が売られると売上は増えず利益が生まれません。利益が生まれないとなると、業績が下がり物を売る企業の社員への給料も減るでしょう。最悪の場合、企業は倒産し給料が貰えず物が買えない状態に陥るのがデフレの怖さなのです。
デフレが続くと、消費者の心理は給料が減ると物を買う意欲が低下し、安くなるまで買うのを止めようとします。そうすると物が売れなくなり、また業績が悪化という負のスパイラルが生まれるのです。
インフレで何が困るのか?
逆にインフレになるとどのようなことが起きるのでしょうか?良い点と問題点、インフレになる原因について見てみましょう。
インフレの良い点
お金の価値が下がるということは、日本円の価値が下がり外国通貨の価値が上がる現象が出てきます。これを「円安」と呼びます。
円安のメリットを見てみると
・輸出業が好調
・外国人観光客が増える
という利点があります。
日本産の商品が海外で沢山売れることにより、輸出産業の企業の業績が上がります。上がることにより、従業員の給料が上がり商品意欲が高まるという流れが出てきます。
また外国人観光客で見てみると、円安により外国のお金の価値が日本円よりも高くなるので、日本に来て買い物をする人が増えるというメリットが見られます。
インフレの問題点
しかし、ここで問題点があります。上で、手元に500円あり、ラーメン1杯500円がインフレではラーメンの価値が1,000円に上がると食べられなくなる話を覚えていますか?このインフレの状態が続けば続くほど、物の価値が上がり商品を買えなくなる状態が出てきます。
いい例として、2008年ジンバブエという国で、大統領選挙をめぐり大きな混乱が生じました。このときに過度の紙幣発行によりインフレを超えたハイパーインフレになったことがあります。大量の紙幣が発行されたことにより、紙幣の価値が下がり、「100兆ジンバブエドル」なるものが登場し、ニュースを賑わせました。
このようにインフレが行き過ぎると、物を買うために大量のお金が世の中に出回るため、お金の価値が下がってしまうのです。
インフレになる種類
種類として5つあげられます。
・需要バランス好転による物価上昇
・消費税引上げによる物価高
・海外原料高による国内物価高
・円安による物価高
・通貨量増による物価上昇
1つ目の「需要バランス好転による物価上昇」は、個人消費と企業の設備投資が増え、更に買いが増える状態です。企業も設備投資のために物価を引上げ個人消費も更に増えるといった「ディマンドプルインフレ」と呼ばれるものです。
2つ目の「消費税引上げによる物価高」は、消費者や企業の購買力を低くさせるために消費税を上げ、景気後退を促します。
3つ目の「海外原料高による国内物価高」は、日本は資源の大半を輸入で頼っているので、資源の高騰は生産物のコストも比例して高騰します。生産コストが上がると企業の動きも鈍くなり、かつ物価も上がるため、景気後退を促します。
4つ目の「円安による物価高」は、円安により海外の資源が高騰するので、輸入品に対する購買意欲が低下します。
5つ目の「通貨量増による物価上昇」は、中央銀行が供給する通貨量が増えれば、購買力が増えるため、物価は上昇傾向です。
このようにインフレが景気に与える影響を考える時には、複数絡む傾向が多々あります。
インフレを解消するには?
具体的な政策として
・国民がお金を借りにくくする金融政策
・国民がお金を稼ぎにくくする財政政策
・モノの値段を下げてお金の価値を上げる政策
を立てていきます。それぞれ詳しく解説します。
国民がお金を借りにくくする金融政策
・銀行の固定歩合を上げる
・売りオペでお金を回収
という手段を講じます。
固定歩合とは、日本銀行が民間銀行に貸付を行うときの基準金利のことを指します。固定歩合を上げることにより、民間銀行はお金が借りにくい状態になります。ということは民間銀行が消費者への貸付も減るため、借りにくくなるためお金の価値が上がります。
またお金を回収するために、日本銀行が市場から債権や手形を売る(売りオペ)現金を回収することで、消費者の手元からお金を減らし、お金の価値を高めるという内容です。
この金融政策を簡単に言うと、消費者の手元のお金を減らし、お金の価値を高める政策だと言えるでしょう。
国民がお金を稼ぎにくくする財政政策
・増税する
・公共事業を減らす
・社会保障を減らす
・所得再分配を減らす
一つずつ見てみましょう。
増税をすることにより手取りが減るので、節約する人が増えます。
さらに公共事業を減らすことにより、国が消費者の収入を減らすことができるでしょう。
また社会保障を減らすと老後の不安が高まり、老後の資金を溜め込む人が増え、所得再分配を減らすことで貧富の格差が広がることから、お金を消費しないで貯金する人が増えてきます。経済がまわりにくくなることでお金の流れが悪くなり、結果お金を稼ぎにくくなります。
ここでのことを簡単にまとめると、公共事業を減らすことで国が国民への支払いを減らし、増税することでお金の消費を抑えるといった政策を立ててきます。国も見えないところで経済をコントロールしているのがわかりますね。
モノの値段を下げてお金の価値を上げる
為替介入とは、通貨当局が外国為替市場への影響を狙って外国為替の売買することです。日本の場合は、円相場を安定させるために財務大臣の権限によって行われます。円相場を意図的に安定させることにより、物の原材料は海外での産物が多いため、物の値段が下がります。
物の値段が下がることにより、お金の価値が上がるという仕組みです。
デフレとインフレは私達の生活に密着していることを意識しよう
景気がいい状態をインフレ、悪い状態をデフレとメディアでは表現しますが、どちらも長く続くと悪影響を及ぼします。
インフレでは景気が良くなると、私達の給料は上がりますが、その分物価も上昇します。お互いに比例して伸びればいいですが、給料も青天井に上がるわけではありません。そんなときにお金を金融機関から借りればいいかと考えても、日本銀行からの固定歩合を上げられた金融機関はお金を借りにくくなり、同時に消費者もお金が借りにくくなるというデメリットも生じます。
またデフレも、物を安く買おうという心理が消費者にあるため、物の購買力が上がらず、お金の流通も少なくなります。お金があればある分だけ使う、ないときは節約するという考えではなく、iDeCoや資産運用を上手く活用し、インフレやデフレになったときに個人個人が対応できるように身に着けておかなければいけません。
インフレとデフレをしっかりと理解し、あなたの生活が影響を受けないように対応していかなければいけません。