
【太陽光発電】蓄電池の寿命は種類によって異なる?長持ちさせる方法とは?
近年では、環境問題や光熱費削減の観点から太陽光発電の導入がすすんできています。また、災害時にも役立つ蓄電池の需要も伸びてきていますよね。今回は、そんな太陽光発電の寿命やより長持ちする方法を解説していきます。
かしこく太陽光発電を選べるよう、太陽光発電・蓄電池について学んでいきましょう。
かしこく太陽光発電を選べるよう、太陽光発電・蓄電池について学んでいきましょう。
【太陽光発電】蓄電池の寿命:種類別
災害時などに役立つこともあり、太陽光発電と蓄電池を併用し設置するスタイルが人気です。また売電システムにより、近くの電力会社に電気を販売できるだけでなく、蓄電池に溜まった電気を家庭の電力に変えることができるため、無駄な支払いをすることなく使用できます。
さて、太陽光発電による蓄電池にはどんな種類があり、またどのようにすれば寿命を伸ばすことができるのか知っておくことで、よりかしこい蓄電池選びができるのです。
蓄電池の種類には、
・鉛蓄電池
・リチウムイオン蓄電池
・ニッケル水素電池
・NAS電池
があります。それぞれの種類を詳しく説明していきます。
鉛蓄電池
主に、自動車などの製品に使用されていて、案外身近なところに多く使われている蓄電池になります。そんな蓄電池は、使用サイクルがおよそ3,150回、その寿命も17年とかなりの長寿命の蓄電池です。
鉛蓄電池の場合、過放電時にサルフェーションと呼ばれるマイナス極金属に硫酸鉛の結晶が発生し、機能の低下や劣化に繋がりやすくなります。また、過放電に著しい劣化が見られることがあるため、過放電に気をつけることもポイントです。
そのため、使用後は早急に充電することを心がけると長く使用することができるでしょう。多くの場合、保証期間は10年ほどですが、どんな保証内容なのか確認しておくことも必要です。
リチウムイオン蓄電池
日当たりの強い場所での保管や保存状態によっても劣化が進むこともあり、取り扱いに気をつけることで少しでも寿命を伸ばすことができるので、保管場所やメンテナンスなどをこまめに行うこともおすすめです。
ニッケル水素電池
たとえば、ハイブリッド自動車やモノレール、鉄道といった乾電池型の蓄電池になります。使用サイクルはおよそ2,000回とやや少なめになり、また使用期間も5〜8年程度と短いのも特徴です。
ニッケル水素電池も、リチウムイオン蓄電池同様に温度の高い場所での保存や使用に加え、大電流充電など電池温度が上がることが多いと、それだけ劣化も進行してしまいますので使用する際には覚えておくと、少しでも長寿命にできるかもしれません。
気をつけるべき点は
・高温の場所での設置や使用には向かない
・大電流充電など電池温度が上がる
といったことです。値段が安いこともあり選ばれやすい製品にもなりますが、デメリットも考え購入を検討していきましょう。
NAS電池
そんなNAS蓄電池ですが、日本ガイシが世界で初めてメガワット級の電力を実用化させた蓄電池になります。マイナス極にナトリウム、プラス極には硫黄が使用されており、さらに作動温度が300度が必要になることから、危険物の使用に関して安全性が議論されています。
こちらのことも含め購入を検討する際には、万が一のことを考え保証面や事故が起きたときの対策など考えておきましょう。
太陽光発電・蓄電池はメーカーによっても寿命が違う
正しく扱うことはもちろんですが、ときどきメンテナンスを入れるなどこまめな作業を行うことで、より快適に長く蓄電池を使用することができるのです。
太陽光発電・蓄電池を長持ちさせる方法とは?
・こまめなメンテナンスを行う
・直射日光の当たるような場所での保管を避ける
・過放電は寿命を縮めやすい
・過充電も寿命を縮めることにつながる
・使用量を考えて蓄電容量を選択する
ぜひ参考に、上記のことに気をつけて検討していきましょう。それでは、一つずつ解説していきます。
こまめなメンテナンスを行う
少々お金のかかることかもしれませんが、定期的なメンテナンスを行うことでより長く蓄電池を使うことができるのです。
直射日光の当たるような場所での保管を避ける
このようなことからも、設置する場所は日当たりの良い場所より、日陰が多い場所に設置することがおすすめです。また、室内に設置できる蓄電池などもあるようなので、販売店に聞いてみるなど設置場所も含め、取付業者とよく相談し設置場所を決めていくことが良いでしょう。
過放電は寿命を縮めやすい
蓄電池が放電し空の状態になり、そのまま放置してしまうと過放電になってしまいます。過放電が続くと電圧の降下が原因となり、劣化しやすい状況を作りだしてしまいます。リチウムイオンバッテリーの場合、過放電にならないよう気をつけるべきでしょう。
過充電も寿命を縮めることにつながる
最近のリチウムイオンバッテリーは、過充電にならないよう制御機能が掲載されていますが、念の為と充電しすぎてしまい放置することや、過充電を続けていると劣化しやすい原因となっていることがありますので、気をつけましょう。
使用量を考えて蓄電容量を選択する
たとえば、IHクッキングヒーター、電子レンジ、エアコン、乾燥機付き洗濯機、など電力の高いものから順番に消費電力を確認しておくと良いでしょう。また、冷蔵庫など24時間つけっぱなしにしなければならない電力などを計算し、およその電力を把握しておきます。
その電力に見合う蓄電池を選択しておくことで、過放電や過充電を防ぐことができることも。このようなことからも、あなたの家庭に合う蓄電池の容量を選び、適度な蓄電ができる内容がおすすめになります。
太陽光発電と蓄電池の寿命は設置場所や取り扱いに気をつけること
ここで、おさらいです。蓄電池の種類は、
・鉛蓄電池
・リチウムイオン蓄電池
・ニッケル水素電池
・NAS電池
がありましたよね。また、蓄電池の寿命を少しでも長く保つためのポイントに、
・こまめなメンテナンスを行う
・直射日光の当たるような場所での保管を避ける
・過放電は寿命を縮めやすい
・過充電も寿命を縮めることにつながる
・使用量を考えて蓄電容量を選択する
といったことを念頭に、蓄電池を選択し使用していくことがおすすめです。太陽光発電と蓄電池の併用設置で災害にも強く、日々の生活をお得に安心して過ごせるような設備を検討していきましょう。