
電子マネー徹底比較10選【2022年最新版】
近年、キャッシュレス決済が多くの人に利用されるようになり、そのなかのひとつである電子マネーも注目されています。しかし、電子マネーの種類は豊富にあるため、どれを使えばよいのか迷っている人もいるでしょう。
この記事では、電子マネーの特徴や仕組み、種類、メリット・デメリットについて解説します。さらに、おすすめの電子マネーを10個紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
電子マネーの特徴や仕組みについて

電子マネーとは、電子データによって決済を行うサービスを指します。現金をデジタル化し、オンラインで決済や支払いをするのが特徴です。
電子マネーで支払うためには、アプリやICカードなどとクレジットカードを連携させるか、電子マネーを購入してチャージする必要があります。
クレジットカードと連携した場合は、電子マネーを使用した後にクレジットカードの他の支払いと一緒に、銀行口座から引き落とされます。電子マネーをチャージした場合は、チャージした金額からの支払いになります。
電子マネーの支払い方法は、スマートフォンや電子マネーのカードを専用端末にかざす「非接触型IC」を活用したものが多いです。なかには、リーダーをカードに挿入するものや磁気ストライプを接触させる「接触型IC」もあります。接触型ICと非接触型ICの両方で使える多機能カードも存在します。
電子マネーの種類

電子マネーの種類は主に次の3つです。
それぞれの特徴を解説します。
プリペイド型
プリペイド型とは、アプリやICカードに事前に現金をチャージして、チャージした金額の残高から決済や支払いをする方式です。
チャージする手間はかかりますが、チャージした分しか使用できないため、使いすぎる可能性がある人やお金の管理が苦手な人に向いています。チャージできる金額はアプリやICカードによって異なります。
電子マネーの利用時には、銀行口座やクレジットカードからの引き落としのエラーが起こる可能性があります。その点、プリペイド型はチャージした分を使用する仕組みになっているため、チャージの残高が足りていればトラブルは比較的少ないのがメリットです。
ポストペイ型
ポストペイは「後払い」という意味で、クレジットカードと連携させて決済や支払いをする方式です。プリペイド型のように事前にチャージする必要がないため、手間がかかりません。また、手持ちの現金が足りず、チャージできない場合にも使用できます。
ポストペイ型では、使用した金額がクレジットカードの引き落とし日に、他の支払いと一緒に銀行口座から引き落とされる方式が一般的です。手軽な反面、使いすぎてしまう可能性があるため、しっかりと利用額を管理しましょう。
手持ちのクレジットカードと連携させたくない場合は、ポストペイ型電子マネーとクレジットカードが一体化しているものを利用するのもおすすめです。
デビッド型
デビット型は、決済後にすぐに銀行口座から引き落とされる方式です。夜間や休日に利用した場合は、翌営業日に引き落とされることもあります。ポストペイ型と同様に、チャージする手間がかからないのがポイントです。
銀行口座の残高分を使うため、クレジットカードのように使いすぎる心配がありません。そのため、お金の管理が苦手な人に向いているでしょう。ただし、銀行口座には必要金額を入金しておく必要があります。
電子マネー有効活用のメリット

ここでは、電子マネーを有効活用するメリットを3つ紹介します。ぜひ参考にしてください。
メリット①決済処理が速い
電子マネーは専用端末にICカードをかざすだけで決済できるため、スピーディーに支払いが完了します。急いでいるときも、すぐに支払いが終わるのがメリットです。
また、クレジットカードは暗証番号の入力やサインが必要になることが多いですが、電子マネーはバーコードやQRコードをかざすだけで支払いが済むため、時間もかかりません。
電子マネーの種類によっては、駅の改札やバスの乗車時にも使用できます。
メリット②現金を利用しなくても良い
電子マネーを使用すれば、現金を持ち歩かなくて済むため、荷物を減らせます。小さい財布に切り替えて必要最小限の現金だけを入れるなど、身軽に行動できるのはうれしいところでしょう。
また、お金の管理という面でも、現金より電子マネーの方が簡単です。電子マネーを活用すれば、現金が足りなくなったときに、銀行のATMに慌てて行く必要もありません。お札や小銭の残高を数えて管理する手間も省けます。
メリット③ポイントが貯まる
利用する電子マネーによっては、ポイントが貯まるのもメリットです。クレジットカードと連携すれば、クレジットカードのポイントも貯められる可能性があります。ポイントが貯まりやすく、自分にとって使いやすい電子マネーを選ぶことで、よりお得に買い物を楽しめるでしょう。
電子マネーを使用するデメリット

電子マネーには、手軽に使えてポイントが貯まるなどのメリットがありますが、デメリットもあります。電子マネーの主なデメリットは次のとおりです。
デメリット①加盟店でしか使えない
電子マネーは種類が多く、利用できるのはそれぞれの電子マネーの加盟店のみです。クレジットカードのように「ひとつ持っていればどこでも使用できる」というところまでは至っていないのがデメリットのひとつです。
電子マネーを導入すると店舗側に初期費用がかかったり、決済手数料がかかったりするため、あえて導入を見送っている場合もあります。現時点では、現金を持たずに電子マネーだけですべての買い物に対応するのは難しい状況です。
デメリット②システム障害や災害に弱い
電子マネーはインターネット回線を使うため、システム障害が起こる可能性があります。いつも使っている電子マネーがシステム障害で使えず、買い物ができなくなるのは大きなデメリットです。
また、電子マネーに限らず、現金以外の支払い方法は、災害時に使用できなくなる可能性があります。復旧までに時間がかかることもあるため、常に最低限の現金は持ち歩くようにしましょう。
おすすめ電子マネー10選

ここからは、おすすめの電子マネーを10個ご紹介します。特徴やメリット、使える場所をまとめたので参考にしてください。
おすすめ電子マネー紹介①PayPay
PayPayの提供会社は、ヤフーとソフトバンクです。バーコードやQRコードを読み込んで決済します。プリペイド型とポストペイ型の両方に対応していますが、チャージできるクレジットカードは、PayPayカードかヤフーカードのみです。
PayPayは使える店舗が圧倒的に多いのが魅力です。赤いPマークのアイコンのある店舗で使用できます。コンビニ・スーパー・家電販売店・旅行店など、さまざまな店舗が加盟しています。
PayPayで買い物をすると100円につき1円相当のポイントがつきます。また、ヤフーショッピングで買い物をすると3%のポイントが付与されるのでお得ですよ。
おすすめ電子マネー紹介②楽天ペイ
楽天ペイは、インターネット関連サービスを提供している楽天が手掛ける電子マネーです。バーコードやQRコードを読み込んで決済します。プリペイド型とポストペイ型の両方に対応しています。
楽天カードもしくは楽天銀行、ラクマのアプリ内でチャージができます。また、楽天カードからチャージすると0.5%ポイント還元されます。さらに、楽天キャッシュのチャージ残高から支払いを行うと1%が還元され、合計1.5%の還元率になります。
おすすめ電子マネー紹介③au PAY
au PAYの提供会社は、大手キャリアのひとつであるauです。バーコードやQRコードを読み込んで決済します。支払い方式はプリペイド型です。
auユーザーなら、「auかんたん決済」に対応しているサイトで使えますが、au PAY自体はauユーザーでなくても利用できます。
au PAYカードからチャージすると1%還元され、au PAYを利用するとPontaポイントが0.5%貯まるので、両方合わせると1.5%還元されることになります。スマートフォンの分割支払金が最大5%ポイント還元されたり、投資信託の積立金額に応じて最大5%のポイント還元があったりするなど、お得な面がたくさんありますよ。
https://aupay.wallet.auone.jp/
おすすめ電子マネー紹介④LINE PAY
LINE PAYは、コミュニケーションツールのLINEが提供する電子マネーです。バーコードやQRコードを読み込んで決済します。支払い方式はプリペイド型で、LINEポイントが貯まります。
LINE PAYカードと紐づけて使用すると、JCB加盟店で利用できるのが魅力です。また、LINE PAYには、ユーザー間による送金やグループで割り勘できる機能があります。送金はLINEの「友だち」になっている必要がありますが、割り勘機能は友だち以外のメンバーをグループに加えることもできるので便利です。
チャージは銀行口座やATM、コンビニで行うことができます。クレジットカードでのチャージは、LINE PAYクレジットカード以外ではできないので注意しましょう。
https://pay.line.me/portal/jp/main
おすすめ電子マネー紹介⑤d払い
d払いは、NTTドコモが提供する電子マネーです。バーコードやQRコードを読み込んで決済をしたり、ネットで決済をしたりできます。支払いはプリペイド型とポストペイ型の両方に対応しています。ドコモユーザー以外の人も使える電子マネーです。
ポイントの還元率は実店舗では0.5%、ネットショッピングでは1%です。d払いの支払先をdカードに設定すると1%のdポイントが追加で還元され、dポイントカードを提示するとさらに1%のポイント還元があります。
すべて合わせると最大3%の還元率になるので、dカードとd払いの組み合わせはかなりお得です。また、ポイントアップキャンペーンの回数が多いのも見逃せません。
人気フリマサイトのメルカリやドラッグストアのマツモトキヨシで利用すると、さらにポイントが貯まります。
また、月々の携帯代を合算して支払うこともできるので、ドコモユーザーはぜひ利用すると良いでしょう。
おすすめ電子マネー紹介⑥WAON
WAONの提供会社はイオンです。WAONカードか携帯のアプリで決済できます。WAONは、WAON加盟店のレジやWAONステーションでチャージをするプリペイド型の電子マネーです。
WAONはイオン系店舗で買い物をする人におすすめです。毎月5・15・25日はポイント還元が2倍に、10日は、なんと5倍になります。
また、WAON機能が付いたクレジットカードである「イオンカードセレクト」でWAONにオートチャージすると、200円ごとに1ポイントの還元があります。さらにWAONで支払いを行えば、ポイントの二重取りが可能です。
おすすめ電子マネー紹介⑦suica
suicaの提供会社はJR東日本です。スーパーやコンビニなど多くの店舗で利用できますが、公共交通機関で使いやすいのが大きな特徴です。
決済方法はタッチ決済で、支払い方式はプリペイド型です。券売機や一部提携店舗、一部のATM、クレジットカード、JRE POINTでチャージできます。
スマートフォンで利用できるモバイルsuicaも用意されており、ダウンロードして設定をすれば簡単に利用できます。
https://www.jreast.co.jp/suica/
おすすめ電子マネー紹介⑧nanaco
nanacoの提供会社はセブン&アイグループです。セブンイレブンやイトーヨーカドーなどで利用する人におすすめで、支払い方式はプリペイド型です。
チャージは、一部提携店舗やセブン銀行ATM、nanacoチャージ機、外貨両替サービス端末のポケットチェンジ、クレジットカード、nanacoギフト、nanacoポイントで行えます。
セブンカードプラスでチャージするとポイントが0.5%還元され、イトーヨーカドーで毎月8・18・28日に利用すると5%オフになるのも魅力です。
おすすめ電子マネー紹介⑨iD
iDの提供会社はNTTドコモです。iDは、決済サービスを設定したスマートフォンやカードを端末にかざして利用する電子マネーです。クレジットカード、デビットカード、QR決済など、さまざまなサービスに対応しています。
支払い時はアプリを立ち上げる必要がないため、簡単に素早く決済できます。また、対応しているクレジットカード会社は70以上あり、選択の自由度が高いのが魅力です。ただし、利用できるのはiD対応のクレジットカードのみです。
https://id-credit.com/index.html
おすすめ電子マネー紹介⑩QUICPay
QUICPayの提供会社はクレジットカード会社のJCBです。クレジットカード・デビットカード・プリペイドカードが使用可能で、合計182以上のカード会社に対応しています(2021年9月末時点)。いつも利用しているカードを使ってすぐに利用を開始できるのがQUICPayの大きなメリットです。
スマートフォンやカードを端末にかざすだけで支払いが完了し、バーコードの読み込みやアプリの立ち上げといった作業が一切必要ありません。スピーディーに支払いを完了させたい方におすすめです。
電子マネーを上手に使ってお得に買い物を楽しもう
簡単に素早く決済できる電子マネーには種類が豊富にあり、それぞれメリットが存在しています。支払い方法や方式、よく使う店舗など、自分に合う電子マネーを利用すれば、お得に買い物を楽しむことができるでしょう。
有名だから、みんなが使っているからといって、その電子マネーが自分に合うとは限りません。それぞれの特徴を比較して、自分にぴったりな電子マネーを見つけてみてください。