融資には審査の手間と時間がかかるため、すぐに利用するのは難しそうと感じるかもしれません。借りたいのは少額なので「審査なしでお金を簡単に借りられないものか」と、思う方もいるでしょう。

そこでこの記事では、10万円以下の少額融資を審査なしで利用できるのかについて解説していきます。少額融資の利用方法と、少額融資に役立つカードローンサービスやスマホアプリをご紹介していきます。

審査なしの少額融資はある？

お金を借りる際の審査とは、申し込む人がきちんと返済できる能力があるかを金融機関が確認することです。借りる金額がたとえ10万円以下の少額であっても、審査なしで利用できる融資はありません。

なぜなら貸金業法において、融資の際は必ず審査するよう義務付けられているからです。貸金業法とは、貸金業者および貸金業者からの借り入れに関する法律で、返済できないほどの借金を抱えてしまう多重債務者の増加を防ぐために設けられています。

そのため貸金業法の決まりで融資前には必ず審査をおこない、審査に通らなければ少額でも金融機関が融資することはできないのです。

また審査では、貸金業法の総量規制に該当しないかどうかの確認がおこなわれます。総量規制とは、貸金業法に定められたルールの一つで、借入残高が年収の3分の1を超えると新規の借り入れができなくなる決まりです。

法律で定められたルールを守るために、金融機関は10万円以下の少額でも審査なしで融資することはできません。もし無審査で融資するという業者が存在したら、法律に抵触している可能性があるので、利用しないよう注意しましょう。

審査なしで少額融資を利用する方法

法律上、銀行や消費者金融などの貸金業者から借り入れる場合、必ず審査があります。しかし、どうしても審査なしで10万円程度の少額のお金が必要なときは、以下の方法があります。

それぞれ詳しく解説します。

クレジットカードのキャッシング機能を利用

クレジットカードは、ショッピング機能だけではなく、キャッシング機能も付いています。このキャッシング機能を利用すれば、新たな審査を受けることなくATMですぐにお金を引き出せます。

キャッシング機能の限度額は、契約しているクレジットカードによっても変わりますが、だいたい10万円〜50万円ほどが一般的です。利息が15.0〜18.0％（年率）ほど発生するので、利用の際は注意してください。

ただし、クレジットカードを作成したときに、キャッシング機能を使えるようにしていない場合は、改めてキャッシング機能も申し込みが必要で、審査を受けなければなりません。

加入している保険の契約者貸付制度を利用

積立型の生命保険には、契約者貸付制度といって解約返戻金を担保にお金を借りられる制度があります。解約返戻金とは、保険を解約した際に戻ってくるお金のことです。契約者貸付制度を利用できる生命保険には、終身保険や養老保険、個人年金保険などがあります。

契約者貸付制度で借りられる上限金額の目安は、解約返戻金の70〜80％ほどです。契約期間が長ければ解約返戻金も増えているので、借りられる限度額も高額になります。加入して間もないと限度額は低くなりますが、少額融資であれば借りられる可能性はあります。

加入している保険会社に契約者貸付制度を利用したいと連絡すれば、振り込んでもらえます。契約者貸付制度の利息は、2.0％〜8.0％ほどと低金利で借りられます。しかし、複利計算のため長期借入には向いていませんので、注意しましょう。

リサイクルショップで物を売却

リサイクルショップの利用は、融資ではなく現金化の方法になりますが、即日で1万円程度の少額を手に入れられる可能性があります。家電や楽器、貴金属、ブランド物などを売って、よい値段が付けばその場で現金を得ることができます。

なおここで紹介する方法は、あくまでも、すでに手元にある物を売却することでお金を得る方法です。クレジットカードで購入したものを現金化する目的で売却することは、クレジットカードの規約違反になる可能性があるので注意してください。

また、質屋を利用してお金を借りることも可能です。質屋は預ける持ち物があれば、その持ち物を担保にして、審査なしでお金を借りられます。ただし、借りられる金額は持ち物の価値の7〜8割になるため、高価なものでなければまとまった金額にはならないでしょう。

ほかにも急いでなければ、持っているものをレンタルサービスに貸し出してお金を得る方法もあります。使っていないブランドバッグや洋服、着物をレンタルサービスに登録し、レンタルが発生すればお金が入るので、利用してみるのもよいでしょう。

少額融資なら審査は通りやすい？

前述したように融資の審査は、少額であろうと一定の基準に基づき必ずおこなわれます。「審査が甘い」つまり審査基準を満たしていないのに融資がおこなわれることは、悪徳業者を除いて普通はあり得ません。

しかし、数万円の少額融資と数百万円単位の高額融資とでは、クリアすべき審査基準は異なります。高額融資を借りる人のほうが、少額融資よりも高い年収や資産額が必要になるため、審査に通りにくくなります。

少額融資であれば、さほど高い返済能力を求められることはありません。総量規制で考えると、たとえば5万円を借り入れるなら、年収が15万円あれば審査に通ることになります。

年収が低くても安定した収入のある方やアルバイト、パートでも10万円以下の少額融資なら比較的、審査を通りやすい可能性があります。

少額融資ならカードローンがおすすめ

カードローンとは、銀行や消費者金融などの金融機関による個人向け融資サービスのことです。ローン専用のカードや銀行のキャッシュカードを使ってお金を借りられます。少額融資にカードローンがおすすめの理由を3つご紹介します。

スマホとコンビニがあれば簡単に借りられる

最近のカードローンはスマホから簡単に借り入れができて、面倒な手続きや管理の不要なものが増えています。また、大手カードローン会社では提携しているATMの数が多いため、コンビニATMから借りたお金を受け取ることが可能です。

そのためカードローンは、スマホとコンビニさえあれば、銀行や消費者金融の店舗に出向く必要がなく、時間や場所に関係なく借り入れができます。

カードローン会社によってサービスが異なることもありますが、スマホのアプリで返済金額や返済日の変更、借入残高の確認など、借り入れから返済まで一括管理が可能です。契約内容の確認や利用明細もスマホ上で確認できます。

返済も借り入れ同様、返済口座への振替や銀行振込も選べます。コンビニATMからも返済可能です。煩わしい手間はかからず、面倒な作業に時間をとられることがありません。

借りるまでに時間がかからない

カードローンは審査のスピードが速く、申し込みから借りるまでの時間がかからない会社も多く見られます。大手の会社ではおおむね即日融資に対応しており、最近では審査にかかる時間が短縮され、結果がわかるまで最短で30分程度のものもあります。ただし、夜中に申し込みをしても翌日の対応になることはあります。

また、ローンの金額や家賃、家族構成、居住年数などに間違った情報や虚偽の情報を入力してしまうと、時間がかかったり審査に通らなかったりする可能性があります。数字が一つ違ったたけでも審査結果に影響するので、情報は正しく入力しましょう。

無利息期間を用意しているカードローン会社もある

無利息期間とは、指定された一定期間に返済すれば利息がかからないサービスで、一部のカードローン会社が用意している特典です。本来は、借り入れた金額に利息金額を合わせて返済しなければなりませんが、無利息期間に返せるなら利息の支払いは不要になります。

無利息期間は30日間で、初回利用者に限られているのが一般的です。カードローンを初めて利用し、かつ30日以内に返済できる目途が立っている方なら、無利息期間のあるカードローンの利用を検討してもよいでしょう。

ただし、カードローン会社によって無利息期間の開始日が異なるので注意が必要です。契約の翌日から30日間の場合やお金を引き出した日から数えて30日間など、会社によってルールが異なります。事前に契約内容をしっかり確認しておきましょう。

即日で少額融資を受けたい方におすすめのカードローン会社5選

即日で10万円以下の少額融資を受けたい方におすすめのカードローンを5つご紹介します。

プロミス

https://cyber.promise.co.jp/APA01X/APA01X01

TVCMでもおなじみのプロミスは、SMBCコンシューマーファイナンス株式会社が運営する大手カードローン会社です。申し込みから借り入れ、返済まですべてWeb上またはアプリ上で完結でき、最短即日融資も可能です。自宅に郵送物が送られることもありません。

プロミスは「オリコン顧客満足度調査 ノンバンクローン部門」で総合順位2位を獲得しています。評価項目別に、審査対応、借入条件、借り入れサポート、サポートサービスの4項目でそれぞれ1位を獲得しています。

（引用：2022年 オリコン顧客満足度 ®調査 『銀行カードローン』『ノンバンクカードローン』ランキン N）

利用できるのは、18歳以上69歳以下で安定した収入があり、プロミスの定める基準を満たす人。主婦や学生でも、アルバイトやパートをして一定の収入があれば、申し込み可能です。ただし、高校生は申し込みできません。

アイフル

https://www.aiful.co.jp/

アイフルは、個人向けカードローンやキャッシングローン、借り換え、事業向けサポートプランなど、さまざまな融資に関するサービスを提供している消費者金融会社です。Webからの申し込みなら、審査は最短25分で融資が可能になります。

アイフルの利用限度額が50万円以下で、かつ他社を含めた借入総額が100万円以下の場合は、収入証明書の提出が原則不要です。さらに、口座振込での借り入れなら24時間いつでも可能で、振込回数の制限もないため、必要なタイミングで利用できます。

利用できるのは、借入プランによって異なりますが、おおむね満20歳以上69歳までの定期的な収入と返済能力を有する方になります。サイトでは主婦や学生の利用に言及していませんが、アルバイトやパートで定期的な収入があれば利用できそうです。

アコム

https://www.acom.co.jp/

アコムは、三菱UFJフィナンシャル・グループのカードローン会社です。事前にWebや電話から申し込みをしておくことで、最短30分で審査の回答が得られます。Webまたは電話からの申し込みなら、24時間365日いつでも借り入れできます。

利用できるプランは、カードローンとカードローンにショッピング機能が付いたもの。さらに、個人事業主向けや複数のローンをまとめて返済したい方向けのプランもあります。

利用が初めての場合、契約から30日間は金利0円で利用できます。18歳以上の安定した収入があり、アコムの定める基準を満たす方であれば、主婦や学生でも利用が可能です。ただし、高校生の利用は認められていません。

レイクALSA

https://lakealsa.com/

レイクALSA（レイクアルサ）は、新生銀行グループの新生フィナンシャルによるカードローン会社です。初めての契約で、Webから申し込んだ場合は、契約額1万円〜200万円で60日間の無利息期間、または借入額5万円までで180日間の無利息期間を選ぶことができます。

Webからの申し込みであれば最短25分で融資され、さらに21時まで（日曜日は18時まで）に契約手続きが完了すれば、当日中に振り込んでもらえます。申し込み後は、最短15秒で審査結果が表示されるため、急いでいる方には便利です。

利用できるのは、満20歳以上70歳以下で国内居住、または日本の永住権を取得していて、安定した収入のある人です。パートやアルバイトでも収入があれば利用できます。

SMBCモビット

https://www.mobit.ne.jp/index.html

SMBCモビットは、SMBCグループのキャッシングやカードローンを扱う会社です。銀行やコンビニ、Web上から24時間利用することができます。会員専用のネットサービス「Myモビ」を利用すれば、銀行口座への入金は最短3分です。

また、Myモビは手数料が無料のインターネット返済を利用でき、返済でTポイントを貯めることもできます。さらに、三井住友銀行でモビットカードを利用する際のATM手数料は無料です。返済日は1ヶ月に1回、都合に合わせて毎月5日、15日、25日、末日から選べます。

無利息期間がないにもかかわらずSMBCモビットの利用者が多いのは、ポイントや手数料などサービスの使い勝手がよいためと考えられます。

利用できるのは、満20歳以上69歳以下で安定した定期収入があり、SMBCモビットの定める基準を満たす人です。アルバイトや派遣社員、パート、自営業の方も利用できます。

少額融資ができるスマホアプリもある

スマホのキャッシュレス決済アプリからも少額融資を受けることができます。普段からよく使うスマホアプリのほうが、親しみがあって借りやすいと感じる方も多いのではないでしょうか。

アプリからの少額融資なら、カードが増えることもありませんし、アプリによってはポイント還元や優遇措置を受けられることもあります。アプリをダウンロードした際に、本人確認などがすでに済んでいれば、面倒な手続きが不要になることもあります。

また、借り入れを引き出さず、アプリにチャージするだけなら、自宅にいながら手続きを完結させることができるので便利です。10万円以下の少額融資に特化していたり、予算を設定できたりと、使いすぎを防止できる機能がある点も使いやすいポイントになります。

ただし、手軽に利用できる反面、使いすぎてしまう可能性があります。少額の借り入れであっても利息はしっかり付きますので、返済までの計画を立てた上で利用しましょう。

少額融資が可能なスマホアプリ4選

10万円以下の少額融資が可能なおすすめのスマホアプリは、以下の4つをご紹介します。

●　PayPay
●　au PAYスマートローンアプリ
●　LINE
●　メルカリ

PayPay（PayPay銀行）

https://paypay.ne.jp/

人気のオンライン決済アプリPayPay（PayPay銀行）には、ミニアプリに「お金を借りる」サービスがあり、融資を受けられます。最低金利は業界の最低水準で1.59％です。アプリの中のミニアプリからも借り入れできますが、キャッシング専用のアプリも存在します。

ただし、キャッシング専用のアプリからは、100日間無利息キャンペーンを利用できません（30日間の無利息キャンペーンは利用可能）。さらに、どちらのアプリを使うとしても、PayPay銀行（旧ジャパンネット銀行）の口座が必要です。

口座を持っていなければ新規開設が必要になるため、借入が完了できるまで時間がかかってしまう可能性があります。利用できるのは、20歳以上70歳未満で安定した収入があり、PayPay銀行の定める審査基準を満たしている方になります。

au PAY スマートローンアプリ

https://loan.kddi-fs.com/

au PAY スマートローンはau IDがあれば、スマホやパソコンから利用できる便利なカードレスローンサービスです。auユーザーでなくても利用でき、au IDに登録されている情報が自動で反映されるため、入力項目が少なくスマートに申し込みができます。

新規で申し込む際に、インターネットで口座登録を完了すれば、本人確認書類の提出が不要です。au PAY スマートローンアプリをインストールすれば、全国のセブン銀行スマホATMでいつでも借り入れと返済ができます。

また、借り入れをau PAY残高にチャージして使えば、利用代金200円（税込）ごとに1Pontaポイントが貯まります。利用できるのは、満20歳以上70歳以下で本人名義のau IDを持ち、定期収入がある方、そして現住所が国内にある方です。

LINE

https://linecreditcorp.com/pocketmoney/

LINEアプリ内にある「LINEポケットマネー」から、いつでも必要なときに必要な分だけ借り入れや返済ができます。条件はありますが、初めての方なら新規の契約日から100日間に支払った利息が後日、LINE Pay残高にキャッシュバックされます。

借り入れは、LINE Payへチャージまたは指定の銀行口座へ入金が可能です。返済は100円からいつでも返すことができます。利用するには、LINEアカウントとLINE Moneyアカウント（LINE Pay）の登録が必要です。

利用できるのは、満20歳から65歳で安定かつ継続した収入の見込める方、LINEポケットマネーが定める条件を満たす方です。学生や主婦の方でも、アルバイトやパートで安定した収入があれば利用できます。

メルカリ

https://www.merpay.com/

フリマアプリ、メルカリのスマホ決済サービス「メルペイ」には、少額融資サービス「メルペイスマートマネー」があります。メルカリの利用実績を元に金利や利用限度額が決まり、メルカリのアプリ1つで申し込みから返済までを完結させることができます。

返済は、メルカリのポイントや売上金から返すことができ、メルカリのアプリ上で月々の返済日や返済額をいつでも変更することも可能です。また、初めて利用される方には「初回利息分ポイント還元プログラム」により初回返済分は利息相当分がポイントで還元されます。

ただし、メルカリアプリで本人確認が済んでいないと、認証に時間がかかってしまうことがあるので、すぐに借り入れができるとは限りません。

利用できるのは20歳以上70歳以下で、引き落とし用の銀行口座を登録済み、本人確認（eKYC）済み、メルペイスマートマネーの審査が通った方です。

少額融資が必要になったらカードローンかスマホアプリを利用してみよう

10万円以下の少額融資が必要になった場合、急ぐならカードローンかスマホアプリを利用するのがおすすめです。クレジットカードのキャッシング機能や保険の契約者貸付制度を利用する方法もありますが、すぐに対応できないこともあります。

カードローンかスマホアプリの利用なら、審査が早く、オンラインで手続きが完結します。コンビニで融資の受け取りや返済ができる点も便利です。

もし、すぐに10万円以下の少額融資が必要になることがあれば、カードローンかスマホアプリの借り入れ機能の利用を検討してみてはいかがでしょうか。