低リスクの国内債券ですが、変動金利の商品であれば金利は世の中の動向に左右されます。今後はどのように見通しが立てられているのか、意見をまとめました。

日本の動きはもちろん、世界経済はどこに注目すれば良いのか、鍵となる今後の動きをみていきましょう。

アメリカは新政権となりコロナ危機からの経済立て直しを最優先に掲げたことから回復が期待されています。
ただし補償を投資に回すことがない貧困層との格差が広がると、政権の足元もゆらぎ、さまざまな影響が出ることは必至との見解です。

現状、感染者数が上下する中、経済活動の抑制は余儀なくされるだろうという見込みです。感染者が少なくなれば個人の消費は回復傾向になりますが、大都市で個人の経済活動が抑制されていることは大きな打撃になっています。

ワクチン接種のペースが速いアメリカや欧州では、2021年の末あたりから経済活動が本格化するのではないかと見通しが立てられています。

日本では若年層へのワクチンは未定のままです。

情報が右往左往していることもあり、ワクチンの安全性に疑問を持つ人も多いのが現状です。完全に摂取となると時間がかかりそうな雲行きと言えるでしょう。

では、国内債券はどんな道筋を辿るのか。考えられている直近の今後をみていきましょう。

１つのポイントとなりそうなのはオリンピックの開催です。例え無観客での開催であっても、観戦のための家電購入に個人消費が伸びるのではないと期待がされています。

将来への不安が募っている状態では個人消費が伸び悩むのも至極当然の道理です。

返済期限が１年以内の短期国債の大量発行が続くことから、中短期国債利回りの低下は進みづらいという見通しです。長期・短期金利の操作目標は、今後も同水準が見込まれるでしょう。

先行きの不安定さから、投資家やヘッジファンドなどの投機筋がリスク回避で円の買いを進めると、これからも円高が進む可能性は否定できません。為替市場で円高が進めば、マイナス金利の深堀が意識されるでしょう。

今はまだ低迷していますが、今後の動向ではアフターコロナに向けて経済は緩やかに回復していくでしょう。