ハイパーインフレーションとは何?意味や状況などを詳しく解説します
「この間まで安かったのに、急に商品の値段が上がった」と感じたことはありませんか?たくさんの人が同じ商品を欲しがると、商品の値段が上がり、お金の価値は下がります。
今回は意外と知っているようで知らない「インフレーション」にまつわるお話です。
今回は意外と知っているようで知らない「インフレーション」にまつわるお話です。
そもそもインフレとは
例えば、昨日までみかんが1つ100円で買えたのに、明日からは1つ120円になる状況です。
インフレの原因とは?
人がお金をたくさん使うと企業の売上が増加し、従業員の給料も増え、モノを買う意欲が生まれ、経済全体が少しずつ膨らんでいく状態です。以上の循環の一連が、インフレを起こす原因です。
では、インフレが続くとどうなるでしょうか?まずインフレが進むと、モノが売れなくなります。モノの価値が上がっても、給与が増えているわけではないからです。
必然的に買い物をする量が減るため、モノが残ります。供給側は残ったモノを安くして売ろうとするため、お金の価値が上がり、デフレに繋がります。デフレに関しては後述します。
ハイパーインフレ
ベネズエラでハイパーインフレが起こり、物価が跳ね上がり人々がモノを買えなくなり、蓄財の価値が一気になくなりましたが、実は日本もハイパーインフレに襲われていたとご存じでしょうか?戦後にハイパーインフレが起こり、国家予算の約280倍の莫大な戦費を国債発行でまかなったため、終戦後から物価が跳ね上がりました。
デフレ
モノの価値が落ちると企業の売上が落ち、従業員の給料も下がってしまうからです。デフレが起こると、人々は節約した生活を送ります。切り詰めて生きていかなければならないため、モノの購買意欲がなくなり、企業の売上はさらに下落します。
そしてデフレにより、物価下落と利益減少が繰り返される状況がデフレスパイラルです。デフレスパイラルが起こるとさらにデフレが進んでしまうため、悪循環となり景気の回復が困難です。
バブル経済
また、テーマパークやリゾート地はいつでも満員だったといいます。急激なインフレともいえるバブル経済はなぜ起きたのでしょうか?
バブルはなぜ起きた?
ですので、国内で不況を打破すべく、対策がされました。銀行からお金を借りる時の金利が安くなり、企業は不動産投資をします。日本全体で不動産投資をしたため、土地の価値が上がります。
買った時よりも倍の値段になれば、所持している土地を担保にさらなるお金を借りられるため、お金の使い方を探し回るようになったのです。以上がバブル景気のきっかけです。土地の需要が高まり、供給に限界がきたため、インフレが起こりました。
バブル崩壊後
・借金の金利を上げる
・総量規制を設ける(1990年から1991年の間のみであるため、現在は廃止されている)
総量規制とは、土地を購入する際に銀行が貸し出すお金に制限を付けることです。総量規制により、買い手が無くなることを恐れた持ち主が土地を現金に変えました。需要があった土地を手放す人が増えたため、土地の価値が一気に下がります。
つまり、持っていた土地を担保にして借りたお金を返すのが困難になり、新しくお金を借りるにも金利は上がっています。一連の流れがバブル崩壊です。
今の日本はインフレ?デフレ?
デフレからインフレにするにはどうすれば良い?
また、望ましいインフレ脱却の方法として、
・正規雇用の拡大と賃上げによって、労働の分配率の上昇を目指す
・消費税は生活必需品に軽減税率を採用し、所得税は累進性高めるなど、財政の所得分配機能を復活させる
が挙げられています。
あくまでも理想的な脱却方法であるため、現実として起こるかは分かりません。
アベノミクス
アベノミクスとは
・どれだけ働いても暮らしが良くならない
・富が増えない
といった日本経済の課題を克服するための経済対策です。
富の拡大とデフレからの脱却を目指したアベノミクスで行われた経済対策とはどのようなものだったのでしょうか?
3本の矢
3本の矢にはそれぞれ意味があり
・第1の矢:大胆な金融緩和
・第2の矢:機動的な財政政策
・第3の矢:民間投資を喚起する成長戦略
です。
以上の3本の矢に基づいて経済政策を行っていました。では、具体的にどんなことを政策をしていたのでしょうか?一つずつ解説します。
大胆な金融緩和
日本銀行が国債を購入すれば市場に通貨を供給し、「インフレ期待」を促します。インフレ期待が起これば金利が下がるため、企業は金融機関からお金を借りやすくなり、好景気に繋がります。この大胆な金融緩和こそインフレ率2%を目的としていて、3本の矢の柱です。
機動的な財政政策
ちなみに公共事業は東日本大震災の復興支援や防災対策を指します。
民間投資を喚起する成長戦略
つまり、民間企業間で競争が起こり、より良い製品やサービスを制作することによって、世界に通用する企業に成長させることが狙いです。また、雇用を生み、失業率を下げることにも繋がります。
アベノミクスの効果は?
量的緩和政策によるインフレ期待も起こり、デフレ脱却の期待も高まりました。以上の成果が出ているにもかかわらず、失敗したとの声が多数あります。なぜでしょうか?
アベノミクスは失敗した?
経済政策によってデフレからの脱却を図っても、低い給与の場合があります。生活が豊かになる期待をしていただけに、失敗をしたと感じている声があります。
また、新型コロナウィルスによって、日本経済に大打撃を与えたのも事実です。生産や観光が痛手を負ったため、2期連続のマイナス成長となる見込みです。アベノミクスが評価されるには、デフレ脱却をしなければならないでしょう。
日本経済を把握しよう
日本の政治や経済状況などは、意外と知らないことが多いため、これを機に日本の経済状況を確認してみてください。