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不動産投資のインカムゲインとキャピタルゲインを解説!どちらがおすすめ?

不動産投資のインカムゲインとキャピタルゲインを解説!どちらがおすすめ?

不動産投資において利益を得る方法には、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」という2種類があります。この記事では、この2つにどのような意味や特徴があるのか、またそれぞれ「こんな人におすすめしたい」というポイントなどを解説します。不動産投資における基礎的な知識ですので、これから不動産投資を始めたい人はこの2つについてしっかりと頭に入れておきましょう。

不動産投資において利益を得る方法には、「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」という2種類があります。この記事では、この2つにどのような意味や特徴があるのか、またそれぞれ「こんな人におすすめしたい」というポイントなどを解説します。不動産投資における基礎的な知識ですので、これから不動産投資を始めたい人はこの2つについてしっかりと頭に入れておきましょう。

インカムゲインとは

インカムゲインは投資の用語で、資産を保有し続けることで収入を継続的に受け取ることをいいます。英語で「所得、収入」を意味するIncomeと、「利得、利益」を意味するGainを組み合わせた言葉です。

投資信託の場合は収益分配金、株式の場合は株式を保有する企業からの配当金がこれにあたります。不動産投資におけるインカムゲインは、保有する不動産の家賃収入を指します。

インカムゲインのメリット

インカムゲインの最大のメリットは、家賃収入で毎月決まった金額を継続して得ることができる点です。たくさんの物件を所有しているのでない限りは、1回あたりの収入は大きくありません。しかし、長期で見た場合には安定的な収入源になるでしょう。

また家賃は、物件そのものの価格変動に比べれば価格の上下動が小さいといえます。この点も、収入が安定しやすいポイントです。

日本人は新築志向が強いといわれています。そのためビルやマンションといった不動産物件の賃貸料は、新築時が最も高く、年数が経つにつれて下がっていく傾向にあります。しかしずっと下がり続けるわけではなく、その後家賃が一定の水準で安定することも珍しくありません。どの程度の水準になるかは物件の種類や地域性などの条件により異なりますが、不動産投資におけるインカムゲインが安定しやすいのには、こうした要因もあります。

購入した不動産を売却せず、インカムゲインで資産運用し続けていった場合、上手くいけば一生安定した収入を得ることも可能です。FIRE(経済的自立と早期リタイア)の実現を目指したり、定年退職した後の収入源として活用したりもできます。ケガや病気などにより万が一働けなくなった場合の備えとしてもおすすめです。

インカムゲインのデメリット

不動産投資だけでなく投資での資産運用全体にいえることですが、リスクがともなうこと、成功も失敗も自己責任となることだけは頭に入れておいてください。不動産投資を始める前には、しっかりとした運用計画を立ててから投資にのぞみましょう。特にインカムゲイン狙いで長期にわたり投資をしていく中では、投資を開始した時点では予想しえない出来事が発生して、運用計画に影響するケースもあります。

不動産投資のインカムゲインにおけるデメリットで代表的なものは、空室になると家賃収入が入ってこない点です。ローンで不動産を購入している場合、空室が出ている間も当然ローン返済しなければなりませんから、自己資金はゆとりを持って準備する必要があります。あるいはサブリース業者と契約を結べば、業者が物件の借主になるため空室時でも家賃収入が得られます。

空室リスク以外にも、不動産の長期運用では家賃の滞納や天災、デフレや物件の老朽化といったリスクが付いて回ります。そうしたリスクを考慮したうえで、リスク回避のための方策を準備するなど、綿密に運用計画を立ててください。

キャピタルゲインとは

キャピタルゲインとは、保有している資産の価格が値上がりした際、それを個人や法人に売却処分した時に得られる収益のことです。Capitalは英語で「資本、資金」という意味があります。価格が変動するものを安く買い、高くなった時に売った場合、その差益、売却益は一般的にすべてキャピタルゲインといいます。

不動産投資における資産は、土地や建物です。それ以外の投資でキャピタルゲインが得られる資産としては、株式や債券のような有価証券、貴金属や絵画などがあります。

一方、値上がり狙いで購入した資産が購入時よりも値下がりしたところで売却して損失を出した場合、その損失をキャピタルロスといいます。

キャピタルゲインのメリット

インカムゲインと比較した際のキャピタルゲインのメリットといえば、1回あたりの取引で得る利益が大きい点です。家賃収入のインカムゲインは安定している代わりに「細く長く」という投資法ですが、キャピタルゲインはインカムゲインよりも短期間で、大きく稼げる可能性があります。

また、キャピタルロスについては、不動産投資においては購入時の価格より売却価格が安かったとしても、必ずしも最終的に損失が出るとは限りません。例えば株式投資では、株式を買った時より株価が低くなったタイミングで株式を売ってしまうとキャピタルロスが出ます。

しかし不動産投資の場合、売却時に不動産市場の影響を受けて購入時よりも値下がりすることはありますが、売却するまでの間に家賃収入、すなわちインカムゲインを得ている場合には、トータルで見て収支がプラスになるケースも珍しくないのです。つまり売却した価格がローンの残り金額とローンの頭金を合わせた金額よりも高ければ、損失ではなく利益が出ているという考え方です。

キャピタルゲインのデメリット

戦後、日本の地価は長期にわたり右肩上がりの上昇を続けていました。そのため、キャピタルゲイン狙いで不動産投資をすれば高い確率で利益を得ることができました。かつては土地を持てば大きな値上がり益が期待でき、短期間でもすぐに利益を得られていた時代があったのです。

ただ、現在は土地の下落・低迷が続き、良い条件のそろった好立地の不動産でない限りは地価の上昇が期待できない状況になっています。すなわち、今キャピタルゲインを狙って投資するのは、以前に比べてリスクが高いといえます。

だからこそ、今キャピタルゲイン狙いの不動産投資に取り組むのであれば、多数の物件の中から選りすぐって好条件の物件を購入することが重要なポイントです。自分自身で情報収集をして実際に物件を見て回り、良い物件を見抜けるように目を鍛えましょう。また、コストはそれなりにかかりますが、土地や物件に詳しい専門家に購入を考えている物件の調査を依頼することも検討してみてください。

どちらを狙うのがおすすめ?

ここまでインカムゲインとキャピタルゲインの概要やメリット・デメリットについて見てきました。それでは、実際に不動産投資においてどちらの利益を狙うのが良いのでしょうか?

それは、自分自身の投資への考え方・取り組み方によって違ってきます。次にインカムゲインとキャピタルゲイン、それぞれどんな人におすすめなのか、また両方の利益を同時に狙う投資法についてもご紹介していきます。

インカムゲイン狙いをおすすめする場合

安定志向で手堅く資産運用したい人は、インカムゲインを狙うのがおすすめです。老後・退職後の生活や失業時など働けなくなった場合に備えて、資金を増やしていきたい人にぴったりの投資法だからです。

インカムゲインは、先にご紹介したようにキャピタルゲインに比べ価格変動の影響が少ない手法です。もちろん保有しているだけで必ずインカムゲインを得られるとは限らず、空室リスク対策を打つ必要はあります。対策をきっちりと行い、長期にわたって安定した家賃収入を得られるようになれば、結果としてキャピタルゲイン狙いよりも利益を得られるケースは少なくありません。また、アパートやマンションを丸ごと一棟所有すれば、毎月数十万~数百万程度のまとまった収入を得られる可能性もあります。

キャピタルゲイン狙いをおすすめする場合

より大きな利益を享受したい人には、キャピタルゲイン狙いでの投資がおすすめです。キャピタルゲインは1回あたりで動かす金額がインカムゲイン狙いの場合よりも大きくなるため、利益額も大きくなることが多いからです。

ただし大きな利益を得られる可能性が高いということは、大きな損失が発生するリスクも高い点は忘れないようにしましょう。不動産投資の初心者は、ハイリスク・ハイリターンのキャピタルゲインばかりを狙うのではなく、初めはインカムゲイン狙いから入って、だんだんと物件を見る目が養われてきたらキャピタルゲイン狙いメインに移行するのが無難です。

2種類の利益を同時に得ることは可能

「キャピタルゲインのメリット」の項目でも触れたように、キャピタルゲイン狙いで物件を購入し、売却時にキャピタルロスが出たとしても、購入してから売却するまでの間にインカムゲインを得ていればその物件の最終的な収支はプラスになる場合があります。反対に、インカムゲイン狙いで購入したものの思ったような家賃収入が得られず損失を出したとしても、売却時にその損失を上回る額で売れれば不動産投資は成功となります。

つまり、キャピタルゲインとインカムゲインのバランスを取りながら、どちらの利益も狙うことは可能です。どちらかがマイナスであっても、もう一方で補えば良いのです。例えばキャピタルゲインをメインに狙いたい人なら、家賃でしっかりと収入を得ながら、景気や物価の動きを見て地価が上昇してきたタイミングで売却するなど、上手くバランスを取っていくと良いでしょう。

両方の利益をバランス良く狙えそうな物件を選んで投資するのか、または目的別に複数棟購入するのかは、人それぞれです。最初のうちは自分に合った投資方法が分からない人も多いかもしれませんが、取り組むうちに少しずつ慣れていき、自分なりの投資法を確立していけるはずです。

どちらを狙う場合でも大切な、不動産投資成功のカギとは

不動産投資のインカムゲインとキャピタルゲインは、それぞれ最終的な利益の出し方は異なりますが、利益を上げるために「人に選ばれる物件を選ぶ」というポイントは共通しています。どちらを狙うかの選択も大切ですが、やはり物件の選定が投資成功の大きなカギを握っているといえるでしょう。

不動産を動かすのは、結局のところ「人」です。家賃を払ってくれる入居者の気持ちや、物件を購入したい事業者・投資家たちの気持ちをよく考えてみると、どのような物件を所有すべきかがおのずと見えてくるでしょう。

目的に応じて2つの利益をバランスよく使い分けよう

インカムゲインとキャピタルゲインはどちらを選ぶとしても、メリットもあればもちろんリスクもともないます。この記事でご紹介した内容を参考にして、自分の目的に合った方法で利益を得られるよう、綿密に物件の情報収集や運用計画のプランニングをしていきましょう。

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