所得税とはどんなもの?詳しい内容と計算方法をわかりやすく解説!

所得税とはどんなもの?詳しい内容と計算方法をわかりやすく解説!

私たちの生活には様々な税金が発生していて、「所得税」もその1つです。所得税は、働いて所得を得ている人なら必ず納めなければならない税金です。 今回は、所得税とは一体どんなものなのか?計算方法や控除などわかりやすく解説します。所得税のことをイマイチ理解できてなかった人も、ここでおさらいしておきましょう。
私たちの生活には様々な税金が発生していて、「所得税」もその1つです。所得税は、働いて所得を得ている人なら必ず納めなければならない税金です。

今回は、所得税とは一体どんなものなのか?計算方法や控除などわかりやすく解説します。所得税のことをイマイチ理解できてなかった人も、ここでおさらいしておきましょう。

所得税とは何?

所得税は、働いて収入のある人の所得に対して課せられる税金のことです。所得税の金額は個人が得た収入によって違い、それぞれ額が異なる点もポイントです。所得の多い人は所得税が高くなり、所得の低い人は所得税が少なくなります。

ここからは、所得税とは何なのか?詳細をわかりやすく解説していきます。

年間で稼いだ所得に対してかかる税金

所得税とは、毎年1月1日から12月31日までに得た収入に応じて課せられる税金です。所得は毎年得られる金額に差がある場合もあって、所得税はその年で違ってきます。年度始まりと勘違いをして、4月の1日からだと思い込んでいる人もいるので注意です!

会社員であればいいですが自営業やフリーランスは、確実な帳簿付けを行いましょう。

源泉所得税とは違う

所得税は年間で働いて得た収入に応じて課せられますが、源泉所得税とは異なります。源泉所得税とは、勤め先の会社が毎月の給与から天引きしている所得税のことです。

本人に代わり会社が計算し税務署に納める所得税のことで、翌月10日までに納付されるのですが、この源泉所得税のズレを調整するのが年末調整で、ここで還付や追徴を行います。

会社員は年末調整、個人の自営業やフリーランスなら確定申告が基本です。

会社員は年末に会社側で年末調整してくれますが、個人は自分で確定申告を行わないと勝手に還付や追徴されるものではないので、この違いも覚えておくといいです。

住民税とは違う

住民税も毎月の給与から天引きされますが、これは住居する市区町村へ納付されます。住民税と所得税は使い道自体が違い、住民税は自治体ですが所得税は国へ納付します。住民税は毎年の所得で納付額が決まって、納めた地域に役立つことへ使われます。

一方所得税は、国へ納めるものなので国全体の運用のために使われる税金となります。所得税と住民税も混合して考えてしまって、同じだと思い込んでいる人もいます。所得税と住民税の違いをしっかり把握しておけば、明細を見て驚くこともありません。手元にある給与明細を再度確認して、記載されている内容をチェックするといいです。

所得税の計算方法とは?

所得税とは何なのか、源泉所得税や住民税との違いが分かったら次は計算方法です。所得税を算出するためには決められた計算式があり、当てはめて計算していきます。所得税の計算式だけを見ても分かりづらいため、ポイントを覚えて計算するといいです。

ここでは、所得税の計算方法とはどんな内容なのか?わかりやすく解説していきます。

1月から12月までの所得の合計を計算

所得税の金額を計算するには、1月1日から12月31日までに得た収入の合計を計算します。これは所得税を計算するための土台となる部分なので、確実に把握する必要があります。会社員は勤め先で給与の詳細を把握しているため、給与明細は保管しておいてください。

特に自営業やフリーランスの人は、独自で帳簿付けをしておかないと困ることになります。

所得控除額を引いて課税所得額を計算

年間に得た収入の合計額が分かったら、そこからサラリーマンであれば「給与所得控除」を、自営業やフリーランスの人であれば「必要経費」を引きます。さらに「所得控除」というものがあり、所得額に応じていくらか軽減される制度があります。

ですので年間に得た収入丸ごとで所得税額を計算するのではなく、控除が可能となります。所得控除の内容には15種類あり、税務署のホームページで確認することができます。

「課税所得金額×税率−税額控除額」の計算式に当てはめて計算

年間に得た収入合計から給与所得控除や必要経費器を控除し、さらに所得控除額を引いたら、そこへ税率をかけて所得税を計算します。この計算で出た所得税額から「税額控除額」を引くことで、納める所得税額が分かります。「課税所得金額×税率−税額控除額」が計算式で、念のためこの計算式は覚えておくといいです。自分の計算では分からなくなる人は、ネット上に計算ツールがあるので使うと便利ですよ。

所得税を軽減する方法とは?

所得税には、納付する所得税額を軽減するための各種の控除制度があります。これは所得税だけではなく住民税などでも同様なので、ぜひ制度の利用がおすすめです。ここからは、所得税を軽減するための方法についてわかりやすく解説していきます。なお、所得税を計算しても納付が厳しい場合は、窓口で相談もおこなっています。

所得控除

所得税には所得控除という制度があって、全部で15種類もの控除項目があります。

①基礎控除からはじまり、②扶養、③雑損、④社会保険料、⑤生命保険料、⑥地震保険料、⑦小規模企業共済等掛金、⑧医療費、⑨寡婦、⑩ひとり親、⑪障害者、⑫寄附金、⑬配偶者、⑭配偶者特別、⑮勤労学生と種類が多く、自分に当てはまる控除にある金額を引いて所得税を軽減することが可能です。

税務署や国税庁のホームページでも、詳しい内容をわかりやすく解説しています。確定申告の際に、ネット上から書類の入力をすると自動計算なので簡単に算出できます。市販の会計ソフトや税理士にお願いするのもおすすめですが、高額な場合があります。

人的控除

所得控除には大きく人的控除と物的控除に分けることができます。具体的には

①基礎
②配偶者
③配偶者特別
④扶養
⑤障害者
⑥寡婦
⑦ひとり親
⑧勤労学生


といった人の属性に関する8種類の控除があり、確定申告の際にも使います。こちらは代表的な内容なので、覚えておくと所得税以外の税金計算にも便利です。

物的控除

一方、物的控除は、主に人以外の内容による控除となっています。

①雑損
②寄附
③医療
④社会保険料
⑤地震保険料
⑥生命保険料
⑦小規模企業共済等掛金


といった7種類の控除があり、これも確定申告の際にも使う代表的な内容なので覚えましょう。人的控除と物的控除はどちらも「所得控除」の仲間であり、これを引いた後の課税所得金額に税率をかけ、次の「税額控除」を差し引きます。

税額控除

所得税には税額控除という制度があって、課税所得金額に税率をかけて出た金額から引きます。税額控除には20種類もの控除項目があって、税務署や国税庁のホームぺージにあります。そのなかでも代表的な税額控除として、最近話題のふるさと納税のほか、住宅借入金等特別控除(住宅ローン減税)、外国税額控除、配当控除などがあります。

パート・アルバイトの所得税とは?

via pixta.jp
所得税は会社員や自営業やフリーランス以外に、パートやアルバイトにも課せられます。パートやアルバイトには所得税は関係ないと思っている人もいるので注意してください。

ここからは、パートとアルバイトの所得税とはどんな内容なのか解説していきます。いま現在、パートやアルバイトで働いているという人はぜひ勉強しておきましょう。

103万円と150万円の壁に注意

自分1人で独立せず扶養になっている立場の人は、年間で稼げる収入に制限があります。103万円と150万円の2つがあって、年間収入がどちらになるかで所得税額が変わります。どちらを超えても働くことはできますが、扶養内には居られず税金で損する場合もあります。

2つの金額を意識すると、働き過ぎて税金を多く納めて手取りが残らない心配がないです。

パート・アルバイトは年間所得がいくらかで課税・非課税が決まる

パートとアルバイトは特に103万円の金額が重要で、これを超えなければ損をしません。

年間の収入が103万円と150万円までの2つがありますが、103万円の場合は所得控除と基礎控除の最低合計額が103万円のため、もし収入が103万円以下だった際は課税所得額がゼロになって所得税の納付額自体もゼロになるというメリットがあります。

配偶者がパートで働く場合

次に配偶者がパートで働く場合、103万円ではなく150万円の金額に注目してください。配偶者の収入が103万円を超えて「配偶者控除」がなくなっても「配偶者特別控除」があるので安心ですし、「配偶者特別控除」では収入が201万円までOKなので、控除の満額の38万円を使うには150万円以内でも大丈夫です。

学生が勉強しながら働く場合

学生が勉強しながらアルバイトする際には、勤労学生控除というものがあります。勤労学生控除を使う際は、年収が130万円以下なら所得税がかからないのがメリットです。

学生の場合知識が乏しく知らないと損する場合もあるので、特定の学校の学生であること、年間所得が75万円以下、勤労以外の所得は10万円以下などといった条件を覚えましょう。

学生は親の扶養になっているかも重要

学生の大半が、卒業までは親の扶養になっている人がほとんどだと思います。所得税は扶養になっているかが重要なポイントで、所得が103万円を超えるのはNGです。

年間所得が103万円を超えると、扶養から外れてしまい、税金を多く納めることになります。さらに、人的控除の扶養控除が使えなくなるため、親の税金自体も高くなってしまいます。

所得税とは何なのか自分なりにわかりやすく覚えておきましょう

所得税とはどういったものなのか?控除や計算方法について解説しました。所得税は、1月1日から12月31日までに得た収入の合計で納付額が決定します。所得のある人は必ず納めなければならない税金で、控除で金額の軽減が可能です。

パートやアルバイトは、103万円と150万円の金額に注意しながら働きましょう。もし所得税の詳細が分からなくなってしまっても、税務署や国税庁のホームページでも確認することができるので安心ですよ。

大橋税理士からのコメント

令和2年分から所得税の各種控除制度に大規模な改正が加えられました。働き方に応じて控除の不公平が少なくなることが主眼とされていますが、主要な項目でも、

①    基礎控除の増加と所得制限の導入
②    給与所得控除・公的年金等控除・青色申告特別控除の圧縮
③    ひとり親控除の創設による片親の扶養による控除の再編

などがあります。

これにより、今までの「〇〇万円の壁」と言われていたものに変化が生ずるようになり、改正前の知識を基に判断すると思わぬ損をすることが懸念されます。最新の税制改正をアップデートして、自分そして配偶者や子どもなど家族の税金・社会保険料の合計額をできるだけ最小にするように戦略を考える時代かもしれません。

大橋税理士のプロフィール

公認会計士(平成16年第二次試験合格)・税理士(平成7年合格)。

有限責任監査法人トーマツ・デロイトトーマツ税理士法人を経て、平成26年から平成29年まで、国税の裁判官ともいうべき国税不服審判所の国税審判官として民間登用され、法人税・所得税・相続税・消費税・加算税の審査請求事件の調査・審理に従事することにより、税務署長・国税局長による課税処分を取り消すか否かの判断を行った経験を有する。

HP:https://www.trusty-board.jp/
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