いまさら聞けないふるさと納税とはどのような仕組みなのか

いまさら聞けないふるさと納税とはどのような仕組みなのか

ふるさと納税という言葉を聞く機会が増えています。お得な節税方法として知られているふるさと納税ですが、その仕組みやどうして生まれた制度なのかということはご存知でしょうか。今更他の人には聞きにくいふるさと納税について、その制度が生まれた背景や仕組みを知り、上手に活用していきましょう。
ふるさと納税という言葉を聞く機会が増えています。お得な節税方法として知られているふるさと納税ですが、その仕組みやどうして生まれた制度なのかということはご存知でしょうか。今更他の人には聞きにくいふるさと納税について、その制度が生まれた背景や仕組みを知り、上手に活用していきましょう。

ふるさと納税が生まれたのは都市部と地方での税収格差が激しかったから

ふるさと納税制度は2008年に始まった制度です。地方で生まれ育った子どもがやがて成長し、就職や進学のために都市部に移動し、そのまま定住するというケースは増えています。地方税はその人が今住んでいる地方自治体に納税するため、生まれ育ったふるさとではなく、今住んでいる都市部に納めることになります。

結果として、生まれ育ったふるさとは税収が減り、逆に進学や就職のために移動した都市部は税収が増え、地方と都市部では税収に大きな格差が出るようになりました。

利便性を考えると都市部に住み続けたいと思うものの、そのままふるさとが減収により衰退してしまうのは寂しさを感じます。そこで、自分が生まれ育ったふるさとに「寄附」を行おうというのがふるさと納税制度の始まりです。

ふるさと納税を行うと所得税や住民税が割り引かれる

経済的に余裕がある方なら寄附を行うことができますが、一般の人が何の見返りもなくふるさとに寄附をすることは難しいでしょう。そこで、ふるさと納税制度を利用することで、自己負担額2000円を除いた金額を所得税や住民税から控除し、税負担を軽減する仕組みが始まりました。

ただ、所得税や住民税の課税額を全額寄附されてしまうと、今現在住んでいる都市部の地方自治体の税収が著しく減少してしまうため、年収や家族構成によって、ふるさと納税で寄附した金額の内、控除される金額の上限が定められています。

例えば、年収300万円で、独身なら最高28,000円までは控除可能です。同じ年収300万円でも、夫婦世帯なら最高19,000円までの控除になります。

1)ふるさと納税ワンストップ特例制度の適用

控除を受けるためには確定申告が必要です。ただし、「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を使えば、確定申告を行わなくても控除が受けられます。この制度を利用するためにはいくつかの条件があります。

事業所得や雑所得で20万円以上の所得がない、確定申告が不要な給与所得者の場合、5つ以内の自治体へのふるさと納税であれば、ふるさと納税ワンストップ特例制度を利用して、確定申告不要で寄附金控除が受けられます。

この制度を適用する場合は、ふるさと納税を行う際、寄附とともにワンストップ特例申請書を提出します。これにより、寄付先の自治体が寄附をしてくれた人の住んでいる自治体に対して連絡を行い、ふるさと納税の寄附額から自己負担分2000円を差し引いた分が、翌年度分の住民税より控除されます。

寄付した自治体からは返礼品が貰えるケースがある

ふるさと納税が人気となっているのは、ふるさとに対して寄附を行い、貢献ができることだけが理由ではありません。寄附を行うことで、寄付を受けた地方自治体が返礼品として、自治体の特産品などを贈答してくれる仕組みがあるためです。

ふるさと納税は自分が生まれ育った自治体以外に、自分が応援したい自治体に寄附ができます。また、寄附を贈る先はいくつでも構いません。その結果、より自分にとってメリットがある返礼品を贈答してくれる自治体を探し出し、寄附をする人が増えています。

1)返礼品の内容

各地方自治体では、少しでも寄附が集まるようにと魅力的な返礼品を用意しています。返礼品として人気があるのは地方の特産物です。牛肉や海産物、農産物など、普段はなかなか購入しないような高級な食品が返礼品として選ばれているケースは多々あります。

自治体にとっては、地元の特産物を多くの人に知ってもらう機会になります。返礼品として自治体が買い上げることで、地域の経済を回すことにも役立ちます。

ただ、すべての自治体で有名な特産物があるわけではありません。その場合は、自治体内での宿泊を促す宿泊券や体験施設の利用券といった、自治体に来てもらう取り組みを返礼品としているケースもあります。

2)還元率が高い返礼品もある

ふるさと納税では、寄付をした金額よりも高額な返礼品が贈答されることがあります。過去には自治体とは全く関係がない返礼品を用意したり、寄附額を大きく上回る返礼品が用意されたりしたことが問題となったことがあります。

これらを反省点として、今ではふるさと納税での返礼品にもある程度の制限が掛けられています。それでも、地元での価格とその他の地域でその特産物を購入したときの価格には差が生まれることがあり、結果的に寄附をした人にとっては還元率が高くなるケースは見受けられます。

中には返礼品が貰えないケースも

ふるさと納税で話題となりやすい返礼品ですが、中には返礼品が貰えないケースもあります。自分が居住している自治体に寄附をした場合と、そもそも返礼品が用意されていない場合です。例えば、災害支援は返礼品無しで行う寄附です。制度の趣旨を考えると、返礼品無しのふるさと納税もあってしかるべきでしょう。
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