私のボーナスはいくらなの?手取り計算を理解して正確に把握しよう

私のボーナスはいくらなの?手取り計算を理解して正確に把握しよう

ボーナスを貰ったものの、手取りになると「あれ?こんなもんか…」なんて、がっかりするなんてよくあることですよね。ここでは実際に手に出来るお金はいくらになるのかを知るために、手取り計算をきちんと理解できるよう徹底解説させていただきます。
ボーナスを貰ったものの、手取りになると「あれ?こんなもんか…」なんて、がっかりするなんてよくあることですよね。ここでは実際に手に出来るお金はいくらになるのかを知るために、手取り計算をきちんと理解できるよう徹底解説させていただきます。

ボーナスにかかる税金など

まずは、ボーナスには具体的にどのような税金等が掛かるのかについて、明確なご紹介をさせていただきます。後述する手取り計算について理解が容易になるように、各税金の計算方法についても触れてみますので、あなたのボーナスがどんな理由で差し引かれているのかを知ってみましょう。

健康保険料

福利厚生の要である健康保険料は、未だ毎月の引き落としの印象が強い方も少なくありませんが、ボーナスの際にも引き落とされることになります。総報酬制により標準報酬月額を基準とし、保険料率を乗算して保険料が算出されますので、ボーナスが多ければ多いほど高くなると考えていいでしょう。

なお実はこの健康保険料、従来はボーナスは「給与」ではなく「賞与」という扱いにより、健康保険料の引き落としは月給と計算が違い一律で1%でした。その仕組みを工夫したのか、多くの企業がボーナスを多めにして月給を減らし、健康保険料の負担から逃れるという状況が頻発したのです。

しかしそれでは政府としては面白くありませんし、健康保険の恩恵を十分に与えることが出来ません。その結果「総報酬制」となり、月給に加えて「賞与も含めた」収入を合算して、健康保険料を算出するようになったのです。

そのため一律1%ではなく「標準報酬月額」を定め、月給と賞与含めて収入が増えれば増えるほど健康保険料が上がる制度になったという背景があります。もっとも引き落とされるのは年3回までで、4回以上となると4回目以降がボーナス扱いにならないため、計算が異なるようです。

所得税

収入の増加に応じて、重く圧し掛かってくる所得税はボーナスにも適用されるのですが、給与とは計算方法が異なり何も知らない方は戸惑うかもしれません。と言うのも、ボーナスの所得税は社会保険料等を控除した前月の給料と、扶養親族の人数に基づいて源泉徴収される金額が決定されるのです。

ちょっと分かりにくいですが、大多数の会社員であればそのパーセンテージは一桁に落ち着くと考えていただければいいでしょう。ただし、ボーナスという性質上まとまった金額になりますので、いくらパーセンテージが一桁でもその負担は大きいと言えるのではないでしょうか。

なお月給が数百万円と、非常に高給取りの方の場合は最大で45.945%にも至りますので、おおよそ半額が税金として持っていかれることになります。雲の上の話ですので、大多数の会社員の方には関係がありませんが、一部の高給取りの方からすればとてつもない負担です。

健康保険料や年金保険料であれば、まだ自分自身に恩恵があると納得出来ますが、正直なところ所得税は「無条件で勝手に奪われるお金」でしかなく、口惜しいところですね。

年金保険料

老後のための蓄えとなる年金は、会社勤めであれば厚生年金として給与のみならず、ボーナスからも差し引かれることになります。では具体的にどの程度差し引かれるかですが、その計算には厚生年金の「保険料率」が大きく関わっていることをまず理解しなくてはなりません。

日本年金機構が定める厚生年金保険料額表によると、平成29年9月を最後の引き上げとし、現在(2021年6月時点)は18.3%で固定となっています。つまり「ボーナス×0.183」が現在の公式で、算出した数字から会社側が負担する半額…つまり「1/2」を乗算すると、あなたの厚生年金保険料が分かります。

なお上記の保険料率ですが、「現在は」と記述していることから今後料率が上がってしまうと懸念される方も少なくないと思います。しかし政府より、当面は今の料率で固定すると発表されていることから、あくまで「暫く」ではあるもののある程度安心はしてもいいでしょう。

雇用保険料

ピンとこない方も居るかもしれませんが労働者を守るため、また失業者の救済のための必須の雇用保険も、ボーナスから差し引かれるます。ボーナスと厚生労働省が定める雇用保険料率を乗算し、算出した金額が雇用保険料として納められる金額となります。

では具体的に雇用保険料率がどの程度かについてですが、厚生労働省は年度ごとに料率を決定しているようです。(もっとも、ここ数年変化はありません)一般事業であれば(多くの方が該当)労働者負担が3/1000、事業者負担が6/1000で、雇用保険率を9/1000としています。

その他農林水産、建設業であれば労働者負担は4/1000、事業者負担はそれぞれ7/1000と8/1000で、一般事業とは僅かに異なります。計算式としては「ボーナス×(一般事業の労働者であれば)0.003」となりますので、計算上あまり大きな負担とはならないと言えます。

ここ数年変化がないと言っても、今後も固定化が確約している訳ではありませんので、ある程度アンテナを高くしておきたいところですね。

介護保険料

40歳以上の方の場合、これまでご紹介した4つの項目に加えて、さらに介護保険料の負担も重ねられることになります。ただし、差し引かれるとしても「その時の」ボーナスではなく、1,000円未満を切り捨てた標準賞与額に介護保険被保険者負担料率を乗算することになります。

ただ負担と言ってもその料率をすべて被保険者が担う訳ではなく、半分を事業者側と折半しますので料率が1/2として計算します。具体的には「ボーナス(1,000円未満切り捨て)×(介護保険被保険者負担料率×1/2)」が、正しい計算式となるでしょう。

介護保険被保険者負担料率の数字については、協会けんぽによれば令和3年3月分から1.80%とのことですので、つまりは「ボーナス×0.9」となります。ボーナスがどの程度かで介護保険料は変わることになりますが、一般的な会社員であれば多くの場合は5,000円にも見たない数字となるでしょう。

ボーナスの手取り計算と対策

では実際、あなたのボーナスは手取りでいくらになるのか、前述も踏まえた手取り計算について解説させていただきます。そして、差し引かれる税金への対策はあるのかどうかについても言及します。

手取り計算の公式

ではこれまでを踏まえて、手取り計算の公式をここで解説したいと思います。
おさらいとなりますが、ボーナスから差し引かれる税金等は「健康保険料」、「所得税」、「年金保険料」、「雇用保険料」、40歳以上であれば「介護保険料」であることが判明していますね。

つまり…
「ボーナス-(健康保険料+所得税+年金保険料+雇用保険料+介護保険料)」これが公式であり、計算により算出された数字があなたの手取りとなるのです。

各税金等それぞれの計算にも一定の条件があることから、算出自体は少々面倒なところはあるものの、上記の手取り計算でかなり精度の高い可処分所得が分かるでしょう。それぞれはそこまで大きな金額ではないものの、総計することで非常に高額となり気が滅入る方も居ると思いますが、ここはほぼ国民一律なので納得するしかありません。

特に40歳以上となると介護保険料も加わってきますので、場合によっては前年と手取りがほとんど変わらないといった状況に見舞われることも。

なお、職業によっても計算が異なる税金等もありますので、ご自身に適している完全な計算式を把握したい場合は、一度税務課などに相談してみるといいかもしれません。電話で済ますよりも、事前に連絡を入れて実際に赴いた方が、職員が丁寧に教えてくれるはずですのでとても勉強になります。

基本は0.8掛け

これまで、ボーナスから差し引かれる税金等について、そして前項で公式について解説していますが、結局自分のボーナスがどれだけ引かれるのかの答えについては、いまひとつ分からなかったり未だご不明な点もあるのではないでしょうか。

もっとざっくりと言うなら、「そんな面倒な公式じゃなくて、簡単に手取り計算がしたい」と考えられている方も居ると思います。そんな方へ、簡単に「ボーナス×0.8」と計算してみてください。ある程度ではあるものの、公式の計算式で算出した数字に近い値が出ると思います。

先に税金等をいくつかご紹介し、公式についても解説していますが、どのような条件下で計算しても0.8掛けをした数字に近いものになるのです。よって、ここまで説明しておいて何ですが、税金等をそれぞれ調べるのが面倒と思われる方は、いっそのことボーナスに0.8掛けをすればすぐに手取りが判明するでしょう。

ただし先にもあるとおり一定の条件、そして職業により異なる部分もありますので、0.8掛けの手取り計算は必ずしも正しい数字が出るとは限らないと覚えておいてください。あくまで「目安」程度に考えて、時間がある時に公式に当てはめてしっかりとした算出をしてみる方が、正確性という面で有効でしょう。

対策は可能?

ここまでで正確に、またはざっくりではあるものの手取り計算により、あなたのボーナスの手取りが判明しました。しかしその計算に納得出来ない、もっとボーナスを増やしたい、手取りを上げたいと思うのが普通なのではないでしょうか。

となると差し引かれるお金…つまり、税金等への対策をしなければならなくなるのですが、そもそもそれらは対策が可能か気になるところですよね。答えから言うなら、ボーナスから差し引かれるお金への対策は、「基本的に不可能」だと言わざるを得ません。

何故なら、これまでご紹介した差し引かれるお金というのは給与の割合であり、何かを節約するとか制限するなどの性質を持たないからです。年収を上げればそれだけ支払うお金は大きくなる、かと言って収入が少なければそもそも手取りが少ないのですから意味がない…結局同じことなのです。

強いて言うなら、標準報酬月額を調整するべく4月~6月に残業をしない、また交替勤務の方であれば休日手当てなどを避けるために祝日に働かないなどが手段となります。しかし標準報酬月額というのは、別にその人の負担を大きくするためだけに存在する訳ではありません。

標準報酬月額が上がればたしかに負担は増えますが、後年に恩恵があったりリターンがあるなどの「見返り」もあり、必ずしも問題ばかりであるとは言えないのです。もっとも、とりあえず後年はいいので毎月の負担を少なくしたいと思う方であれば、標準報酬月額を減らすことに邁進しても差し支えはないでしょう。

手取りを知り生活に活かそう

手取り計算をして、実際に手に収まるボーナスがいくらかを知ったところで、どうせ引かれるものなので意味はない…そう思われるのではないでしょうか。
しかし、自分のボーナスに何が起きているのかを手取り計算で知れば、可処分所得に対する納得や正確な手取りの把握により生活に活かせるなど、良い結果に繋がるのです。
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