ふるさと納税の基本的な仕組みについて詳細に解説
ふるさと納税の制度が始まったのは2008年のことですが、個人的には返礼品のことばかりが取り上げられている印象でした。「どこどこの自治体の返礼品が豪華過ぎる!」とか、そういう話をよく聞いたので、意外とふるさと納税そのものについては知られていない気がします。
「どこどこの自治体の返礼品が豪華過ぎる!」とか、そういう話をよく聞いたので、意外とふるさと納税そのものについては知られていない気がします。
ふるさと納税と返礼品
自分の好きな自治体に自由に寄付
就職などで生まれ育った自治体からは離れているけど、故郷に何か支援をしたい、それぞれの自治体のふるさと納税の使い道を比較して応援するところを選びたい、みたいな使い方を想定していたと思われます。
実際には、返礼品や税金の控除といった特典の方が注目を集めた印象ですが、特典に目が向くのは仕方がないことです。個人的にも、生まれ育った自治体よりは返礼品に期待できる自治体の方が魅力的に感じますしね。
返礼品は自治体が自由に設定
ただし、返礼品は絶対に必要ではないので、返礼品なしだったり感謝状のみがもらえる自治体もあるのですよね。ニュースで取り上げられたような豪華な返礼品についてはコメントしづらいところもあるのですが、個人的には返礼品なしだとつらいものがあると思います。
お得なところを選ぶ
返礼品を巡って国と一部の自治体が争ったりもしましたが、ふるさと納税の返礼品をまとめているサイトを見れば、お肉や果物などの名産品がゴロゴロと出てきますので、ふるさと納税に興味があるのなら返礼品もチェックしてくださいね!
ふるさと納税と税金の関係
基本分の計算式は、寄付した金額から2,000円を引いた数字の10%で、50,000円の寄付の場合は50,000から2,000を引き、残った48,000の10%なので4,800円が控除額ですね。
特例分はやや計算が面倒で、適用される所得税率によって計算式で使う数字が異なります。
所得が330万円から695万円以下までの所得税率の場合
基本分と同じく、寄付した金額から2,000を引いた数字の一定の割合分が控除されますが、まずは割合を求めないといけません。
所得税率に1.021をかけたものを90から引けばよく、所得税率が20%の場合は20*1.021の20.42を90から引き、69.58%で計算します。50,000円の寄付の場合は50,000から2,000を引き、残った48,000の69.58%なので特例分の控除は約33,400円、これに基本分の4,800円を足した約38,200円が控除される計算です。
ただし、ふるさと納税で寄付をすればするほど控除が増えるわけではなく、課税所得金額などによって上限が設けられます。
課税所得金額は住民税決定通知書で
他にも、結婚や離婚などの理由で家族構成が変わると上限が変わることがあるので完璧な数字は求めにくいですが、インターネットではふるさと納税の控除の大まかな上限を求められるサイトがあるので、あらかじめチェックすることをおすすめします。
所得税の控除
所得税率に1.021をかけた数字を、寄付した金額から2,000円を引いた数字にかければOKですね。50,000円の寄付、所得税率が20%の場合は、50,000-2,000で残った48,000の20.42%ですから、約9,800円が控除される計算です。
所得税の控除にも上限
控除の仕組みは押さえておきたいポイントで、ふるさと納税をすれば自動的に税金が控除されるわけではありません。
確定申告でふるさと納税の処理をする、もしくはワンストップ特例制度を利用することで初めて税金が控除されます。
ワンストップ特例制度とは、一般的なサラリーマンのように給与所得以外の所得がなく確定申告が不要で、かつ年間に寄付した自治体が5つ以内の場合のみ利用できる制度ですね。
給与所得以外の所得がある場合
ワンストップ特例制度を利用するためには、寄付をしたそれぞれの自治体にワンストップ特例申請書を提出する必要があるのでやや面倒ではありますが、それでも確定申告と比べたら楽ですよ!