
インカムゲインとキャピタルゲインの違いは?どちらがおすすめか徹底解説!
資産運用で受け取ることができる利益は「インカムゲイン」と「キャピタルゲイン」の2つに分けられます。お金が入ってくる流れをしっかりと理解していないと、投資の戦略がたてられなくなります。
あなたがこれからやろうとしている投資はどちらなのか?2つの違いをしっかりと理解して、投資戦略に取り組んでいきましょう。
インカムゲインとキャピタルゲインの違い
あなたがこれからやろうとしている投資はどちらなのか?2つの違いをしっかりと理解して、投資戦略に取り組んでいきましょう。
インカムゲイン
インカムゲインで配当される例でいうと
・家賃収入
・銀行預金や利付債権の受取利息
・投資信託の収益分配金
が該当します。どれもが継続的に受け取れる収益のことを指し、資産を増やしてインカムゲインを受け取る人のことを「投資家」とも呼びます。身近な例でいうと預貯金で預けることによって得られる利息がこれに該当します。
利息は半年に1回というように定期的に受け取ることができ、債権の利息も定期的に受け取れます。ただし、業績の運用や成果によって利息の変動があるため注意が必要です。
キャピタルゲイン
例えば、1株2万円の株を50株買ったとします。株価が2倍になりに全部売却したとき、100万円で購入した株は200万円になり利益は100万円です。この利益をキャピタルゲインといいます。
株を例に出しましたが、土地や建物、貴金属など価格が変動するものはどれもがキャピタルゲインといいます。逆に売買して損失が出たときのことをキャピタルロスと言います。
インカムゲインでは資産を持ち続けることで利益を得るので、インカムロスという言葉は存在しません。
投資の種類ごとのインカムゲインとキャピタルゲイン
ここでは
・株式投資
・投資信託
・預金
・不動産投資
・仮想通貨
・FX
についてそれぞれ解説していきます。
株式投資
インカムゲイン | 配当金 |
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キャピタルゲイン | 株価が値上がりしたことで得る売却益空売りによる利益 |
キャピタルゲインで多額の利益を得られる期待もできますが、リスクも念頭に置かなければいけません。株式投資で得られるインカムゲインは、会社が得た利益を株主に分配する「配当金」です。
配当金の平均利回りは2%前後で、年に1回または2回指定口座に振り込まれます。
投資信託
運用して得られる「運用益」を投資家に配る金融商品です。運用益で得られた利益は、年に1回、もしくは毎月分配される「分配金」として投資家に分けられ、インカムゲインに該当します。
ただし、銘柄の変動により売却するケースもあり、そこで得られた利益はキャピタルゲインとして投資家に分配されます。
インカムゲイン | 年1回または毎月分配される「分配金」 |
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キャピタルゲイン | 銘柄の変動で売却した利益 |
預金
普通預金はお金の価値の変動はないため、キャピタルゲインに該当する利益はありません。預けた金額にたいして得られる「受取利息」がインカムゲインに該当します。
インカムゲイン | 預金の金額に応じて受け取れる「受取利息」 |
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キャピタルゲイン | なし |
不動産投資
不動産投資は、家賃収入で得られるインカムゲインと不動産売買で得られる利益のキャピタルゲインの両方を兼ね揃えているので、どちらを狙うかで戦略も変わります。
インカムゲイン | 家賃収入 |
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キャピタルゲイン | 不動産を売買することで得られる売却益 |
例えば、キャピタルゲインで見ると、建物を売るときにマイナス900万円だと仮定します。インカムゲインで、その建物の家賃収入が年間1,000万円であれば、100万円の利益が出ていることになるので、投資は成功と考えます。
ソーシャルレンディング
借り手は少ない金利負担でお金を借りたいと考え、貸し手は利回りがいい資産運用をしたいと考え、お互いのニーズを叶えるので人気があります。利回りも2.5~10%と高い利率で人気がありますが、貸し倒れが発生する可能性もあり金額を回収できない可能性もあります。
運用収益で得られるインカムゲインがありますが、途中解約や売却ができないためキャピタルゲインによる利益は発生しません。
インカムゲイン | 運用収益に応じて受け取れる分配金 |
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キャピタルゲイン | なし |
仮想通貨
インカムゲインはないと言われた仮想通貨ですが、インカムゲインを手にできる「ステーキング」というサービスが2020年からCoincheckで始まっています。
インカムゲイン | ステーキングによる報酬 |
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キャピタルゲイン | 値上がりしたときに得られる売買益空売りによる利益 |
2020年から始まったステーキングは、リスク(Lisk)を一定量保有しておくことで報酬を受け取れるサービスです。
FX
価格変動で為替差益が利益となるため、キャピタルゲインでの利益となります。低金利の通貨を売却した際に得られるスワップポイントはインカムゲインです。例えば、日本の金利が1%で米ドルの金利が2%だったと仮定します。
日本円を売って米ドルを買うと1%の金利差があり、この金利差1%がキープしている間は毎日受け取れます。
インカムゲイン | 金利差で得られるスワップポイント |
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キャピタルゲイン | 価格変動による為替差益空売りによる利益 |
インカムゲインとキャピタルゲインを比較
インカムゲインはローリスクで、キャピタルゲインはハイリスクハイリターンという利益をそれぞれ得られることが見えてきたと思います。これから投資をしようと考えている人で、インカムゲインに向いている人やキャピタルゲインに向いている人、はたまた両方に向いている人と向き不向きがあります。
ここからはインカムゲインに向いている人、キャピタルゲインに向いている人に向けて詳しく解説していきます。
インカムゲインに向いている人
インカムゲインのメリットは、キャピタルゲインほどの大きな利益は得られませんが、価格変動による大きな影響も少なく安定的に継続して利益が得られることがあげられます。
デメリットを見てみると、キャピタルゲインより収益率が低く、収益性が見えにくいとい言えます。このため、収益性を重視しているタイプは不向きと言えるでしょう。
例えば、株式投資でいうと配当金は保有している間は安定的に継続して入ってきます。しかし業績悪化により配当金の低下もありえます。また不動産で見てみると、入居者が決まらず空室があるところからは収益が生まれません。
キャピタルゲインに向いている人
株式投資で見てみると、Aと呼ばれる10倍株に出会えれば、得られる金額も10倍ですよね。また不動産投資では、一度に動かす金額も大きいので、利益額もその分大きくなります。
このような例を出しましたが、目に見える利益が一目瞭然でわかるほど大きく動くのがメリットと言えます。
反対にデメリットを見てみると、得られる金額も大きいため、所得税の税率も高く元本割れリスクも生じやすいと言えます。また動かす金額も大きいため、キャピタルロスという大きな損失のリスクも念頭に置かなければいけません。
バランス良く投資をしましょう
インカムゲインは、安定的に収益を得ることができる手法で、キャピタルゲインは大きな収益を得ることができるけど、反対に大きな損失もある手法です。
またそれぞれのメリット・デメリットについても説明しましたが、ここで表にまとめておさらいをしましょう。
メリット | デメリット | |
---|---|---|
インカムゲイン | 安定的・継続的に利益が出る | キャピタルゲインより収益率が低い収益性が見えにくい |
キャピタルゲイン | 大きな収益を得ることができる所得の損益通算ができる | 元本割れリスクが高い所得税の税率が高い |
・株式投資
・投資信託
・預金
・不動産投資
・仮想通貨
・FX
などがあり、インカムゲインだけのものやキャピタルゲインだけのものもありました。その中でも株式投資や不動産投資は両方を兼ね揃えた金融商品です。
それぞれの商品でメリット・デメリットがあるので、どちらを狙うのか?戦略をどのように立てるのか?を考えながら投資をすることが大切ですよね。
バランスを考えながら将来を見据えた投資をしていきましょう。