ハイパーインフレーションとは何?意味や状況などを詳しく解説します

ハイパーインフレーションとは何?意味や状況などを詳しく解説します

「この間まで安かったのに、急に商品の値段が上がった」と感じたことはありませんか?たくさんの人が同じ商品を欲しがると、商品の値段が上がり、お金の価値は下がります。 今回は意外と知っているようで知らない「インフレーション」にまつわるお話です。
「この間まで安かったのに、急に商品の値段が上がった」と感じたことはありませんか?たくさんの人が同じ商品を欲しがると、商品の値段が上がり、お金の価値は下がります。
今回は意外と知っているようで知らない「インフレーション」にまつわるお話です。

そもそもインフレとは

インフレとは冒頭でもお話した通り「モノの価値が上がり、お金の価値が下がる」事象です。経済学では、一定期間にわたって経済の価格水準が全般的に上昇する、といった意味で使われます。

例えば、昨日までみかんが1つ100円で買えたのに、明日からは1つ120円になる状況です。

インフレの原因とは?

景気が良くなると、インフレが起こります。要は、供給よりも需要が増える状態がインフレです。欲しい人が多ければ、モノの価値が上がります。そしてまた価値が上がる前に、買っておこうと考える人が増えます。これを繰り返していくと需要がもっと増える、つまりお金の流れが活発になります。

人がお金をたくさん使うと企業の売上が増加し、従業員の給料も増え、モノを買う意欲が生まれ、経済全体が少しずつ膨らんでいく状態です。以上の循環の一連が、インフレを起こす原因です。

では、インフレが続くとどうなるでしょうか?まずインフレが進むと、モノが売れなくなります。モノの価値が上がっても、給与が増えているわけではないからです。

必然的に買い物をする量が減るため、モノが残ります。供給側は残ったモノを安くして売ろうとするため、お金の価値が上がり、デフレに繋がります。デフレに関しては後述します。

ハイパーインフレ

インフレの影響によって、モノの価値が2倍、3倍になる状況をハイパーインフレーと呼びます。つまり、通常のインフレとは比較できないほど短期間で物価が上昇することです。例えば、昨日まで1つ100円で買えたみかんが、明日から1万円になる状況です。

ベネズエラでハイパーインフレが起こり、物価が跳ね上がり人々がモノを買えなくなり、蓄財の価値が一気になくなりましたが、実は日本もハイパーインフレに襲われていたとご存じでしょうか?戦後にハイパーインフレが起こり、国家予算の約280倍の莫大な戦費を国債発行でまかなったため、終戦後から物価が跳ね上がりました。

デフレ

デフレーションはデフレと言い、インフレの対義語です。モノの価値が下がり、お金の価値が上がります。経済学では、物価が持続的に下落していく現象を指します。例えば、1つ100円で購入できたみかんが、翌日に50円になってしまう状況です。モノが安く買えますが、デフレが良い経済状況とは言えません。

モノの価値が落ちると企業の売上が落ち、従業員の給料も下がってしまうからです。デフレが起こると、人々は節約した生活を送ります。切り詰めて生きていかなければならないため、モノの購買意欲がなくなり、企業の売上はさらに下落します。

そしてデフレにより、物価下落と利益減少が繰り返される状況がデフレスパイラルです。デフレスパイラルが起こるとさらにデフレが進んでしまうため、悪循環となり景気の回復が困難です。

バブル経済

日本ではかつて、バブル経済と呼ばれる現象が起こりました。1986年から1990年頃にかけて、株価や地価の上昇と、好景気が訪れた時期です。バブル経済では、学生は就職先に困らないため、就職難に陥りませんでした。

また、テーマパークやリゾート地はいつでも満員だったといいます。急激なインフレともいえるバブル経済はなぜ起きたのでしょうか?

バブルはなぜ起きた?

バブルの直接的な原因は、プラザ合意です。当時、ドルに対して日本円などの価値が低く、アメリカは輸入赤字を抱えていました。したがって、ドル安円高方向に為替を調整し、アメリカの赤字を解消しようという合意をしました。結果的に日本の輸出産業が不況になり、儲けが少なくなったのです。

ですので、国内で不況を打破すべく、対策がされました。銀行からお金を借りる時の金利が安くなり、企業は不動産投資をします。日本全体で不動産投資をしたため、土地の価値が上がります。

買った時よりも倍の値段になれば、所持している土地を担保にさらなるお金を借りられるため、お金の使い方を探し回るようになったのです。以上がバブル景気のきっかけです。土地の需要が高まり、供給に限界がきたため、インフレが起こりました。

バブル崩壊後

しかしバブル崩壊します。つまり、土地の暴落が起こりました。そして国内で二つの策が施されます。

・借金の金利を上げる
・総量規制を設ける(1990年から1991年の間のみであるため、現在は廃止されている)

総量規制とは、土地を購入する際に銀行が貸し出すお金に制限を付けることです。総量規制により、買い手が無くなることを恐れた持ち主が土地を現金に変えました。需要があった土地を手放す人が増えたため、土地の価値が一気に下がります。

つまり、持っていた土地を担保にして借りたお金を返すのが困難になり、新しくお金を借りるにも金利は上がっています。一連の流れがバブル崩壊です。

今の日本はインフレ?デフレ?

バブル崩壊から数十年経過した今、日本はデフレが続いています。モノが売れない時代が続き、消費者も消費をしません。働きたくても働き口が少なく、給料も下がっています。ですので、経済が成長しません。日本としては一刻も早くデフレを脱却し、ゆるやかなインフレにしなければなりません。

デフレからインフレにするにはどうすれば良い?

需要が少なく、供給が多いのがデフレです。つまり、需要と供給をイコール関係にできれば、デフレを脱却できます。また、需要を少しだけ多くすれば、ゆるやかなインフレになります。第二次安倍政権はインフレ率2%の目標を掲げていました。

また、望ましいインフレ脱却の方法として、

・正規雇用の拡大と賃上げによって、労働の分配率の上昇を目指す
・消費税は生活必需品に軽減税率を採用し、所得税は累進性高めるなど、財政の所得分配機能を復活させる

が挙げられています。
あくまでも理想的な脱却方法であるため、現実として起こるかは分かりません。

アベノミクス

先にも出てきた、第二次安倍政権が目指したインフレ率2%はアベノミクスを指します。一度くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか。

アベノミクスとは
・どれだけ働いても暮らしが良くならない
・富が増えない

といった日本経済の課題を克服するための経済対策です。
富の拡大とデフレからの脱却を目指したアベノミクスで行われた経済対策とはどのようなものだったのでしょうか?

3本の矢

アベノミクスの経済政策を代表するのが3本の矢です。
3本の矢にはそれぞれ意味があり
・第1の矢:大胆な金融緩和
・第2の矢:機動的な財政政策
・第3の矢:民間投資を喚起する成長戦略

です。

以上の3本の矢に基づいて経済政策を行っていました。では、具体的にどんなことを政策をしていたのでしょうか?一つずつ解説します。

大胆な金融緩和

第1の矢である大胆な金融緩和は、アベノミクスを象徴するものです。大胆な金融緩和とは、日本銀行による量的緩和策を意味しています。つまり、日本銀行がたくさんお金を刷って世の中にお金が回りやすくなるような政策です。

日本銀行が国債を購入すれば市場に通貨を供給し、「インフレ期待」を促します。インフレ期待が起これば金利が下がるため、企業は金融機関からお金を借りやすくなり、好景気に繋がります。この大胆な金融緩和こそインフレ率2%を目的としていて、3本の矢の柱です。

機動的な財政政策

財政対策は、政府が中心となって経済を変えていく目的があります。公共事業を増やし、民間の建設会社に依頼をして、建設会社が儲かる仕組みです。したがって建設会社の人は給料が上がり雇用が多く生まれるため、消費の拡大が見込めます。つまり、景気が良くなります。

ちなみに公共事業は東日本大震災の復興支援や防災対策を指します。

民間投資を喚起する成長戦略

民間企業の活動をもっと自由にし、日本経済を成長させる目的があります。成長戦略は3本の矢の中で最も重要だとされていました。新規参入が困難な市場に対して、規制緩和を行い新規企業を増やします。

つまり、民間企業間で競争が起こり、より良い製品やサービスを制作することによって、世界に通用する企業に成長させることが狙いです。また、雇用を生み、失業率を下げることにも繋がります。

アベノミクスの効果は?

アベノミクスによって、実質経済成長率は上昇しました。したがって景気の拡大にも成功し、好景気が続き2017年9月時点で高度経済成長期のいざなぎ景気を超えたと発表がありました。また、完全失業率も下がり、リーマンショック後と比較すると失業率は半分ほどです。

量的緩和政策によるインフレ期待も起こり、デフレ脱却の期待も高まりました。以上の成果が出ているにもかかわらず、失敗したとの声が多数あります。なぜでしょうか?

アベノミクスは失敗した?

本来の目的である、インフレ率2%は達成していません。事実、インフレ率は0.9%と目標の約半分です。経済成長はしましたが、目標に到達していないため、失敗したと感じる人がいます。また、実質賃金が上がっていません。つまり多くの人の暮らしが良くなっていないため、改善を望んでいます。

経済政策によってデフレからの脱却を図っても、低い給与の場合があります。生活が豊かになる期待をしていただけに、失敗をしたと感じている声があります。

また、新型コロナウィルスによって、日本経済に大打撃を与えたのも事実です。生産や観光が痛手を負ったため、2期連続のマイナス成長となる見込みです。アベノミクスが評価されるには、デフレ脱却をしなければならないでしょう。

日本経済を把握しよう

ハイパーインフレやデフレについての解説から事例を交えました。
日本の政治や経済状況などは、意外と知らないことが多いため、これを機に日本の経済状況を確認してみてください。
TOP