人生100年時代を生きるための老後の資金~貯金はいくら必要?

人生100年時代を生きるための老後の資金~貯金はいくら必要?

「老後」はいつ始まり、何年続くのか 日本人の平均寿命はますます延び、人生100年時代と言われるようになりました。老後は何歳からスタート!とはっきり線引きするのは、人によって捉え方が違うので難しいですが、一般的には公的年金や貯金を切り崩して生活資金に充てるようになったら、と定義するようです。
「老後」はいつ始まり、何年続くのか?

日本人の平均寿命はますます延び、人生100年時代と言われるようになりました。老後は何歳からスタート!とはっきり線引きするのは、人によって捉え方が違うので難しいですが、一般的には公的年金や貯金を切り崩して生活資金に充てるようになったら、と定義するようです。
例えば、60歳から老後が始まるとしましょう。厚生労働省が発表した「平成30年簡易生命表」によると、平均寿命と照らし合わせて、男性だとあと23.84年、女性だと29.04年の余命があります。

つまり、平均的に男性で約25年、女性なら約30年、老後は続くのです。もちろん長寿は素晴らしいことですが、同時に老後資金という不安要素もつきまといます。

老後の1か月の支出はどのくらいか

老後生活を送るために、一体いくらくらい貯金しておけばいいのかを心配している人は多いです。少子高齢化によって年金制度が支える世代が減っており、将来の年金受給額の減額もしきりに取り沙汰されていることも一因でしょう。さらに、2019年には老後に2,000万円が必要だというニュースがあり、一層不安になってしまった人も多いのではないでしょうか。
2018年に発表された「家計調査報告(家計収支編)」(総務省)によれば、すでにリタイアして無職の夫婦(夫が65歳以上、妻が60歳以上)の1カ月の家計収支は次のようになりました。
・収入:22万2834円(このうち20万3824円は社会保障給付)
・支出:26万4707円(このうち23万5615円は消費支出)
・不足:4万1872円
毎月約4万円の赤字になってしまいます。この収支状況を20年続けるとして、不足額4万円×12ヶ月×20年間=合計960万円のマイナスです。さらに「老後は少しゆとりを持って暮らしたい」「年に1度は旅行も楽しみたい」と望むのであれば、少なくても約1,000~1,200万円を目安に貯金しておいた方がよいでしょう。

60歳を超えてもずっと働くことができれば、貯金は必要ないのかもしれません。しかし、実際は「死ぬまで働く」なんてことは不可能に近いのです。老後の貯金額を設定するにあたっては、年金の支給開始年齢、男女別平均寿命、病気や事故などで必要になるお金などについても考慮しておく必要があります。

老後資金を考える際に注意するポイント

via pixta.jp

(1)年金受給開始時期

年金が受給できる年齢は、前までは国民年金の場合65歳から、厚生年金は60歳からでした。しかし、厚生年金に関しては徐々に受給できる年齢が引き上がっており、2013年度の制度改正において、1961年4月2日生まれ以降の男性、1966年4月2日生まれ以降の女性については、受給年齢が65歳からと決められました。どうして受給開始年齢が引き上げられたのでしょうか。

年金受給制度は少子高齢化に大きく左右されます。現役世代(働き手)が納めている年金がそのまま、受給世代(高齢者)への年金に充てられるからです。1950年には12.1人もの働き手が1人の高齢者の年金を負担していました。

しかし2015年には2.3人で1人分となり、2060年には、1.4人の働き手で1人の高齢者の年金を負担しなければならないと予想されています。現時点が、65歳からの受給開始がさらに引き上げといった話はありませんが、現役と年金を受給する高齢者の割合がほぼイコールになりつつあるため、今後さらに年金の受給開始年齢が引き上げられる可能性もゼロではないのです。

(2)男女の平均寿命差

2019年の日本人の平均寿命は、男性が81.41歳、女性が87.45歳となり、ともに過去最高となりました。女性の方が男性より6年も長生きしているわけですが、寿命が延びたからといって年金の受給額が増えるわけではありません。

むしろ、受給開始年齢の引き上げや支給額の減額の可能性もなくはないのです。平均寿命が延びるとともに必要な貯金額も増えていく、ということを意識しましょう。

(3)病気・事故・介護

高齢になると、病気や怪我による入院や手術も十分に考えられます。医療費負担は軽くなりますが、若い頃よりも病院にかかる機会が増えて、医療費がかさむのは確実です。

また、80歳以上になると、要介護・要支援の認定を受ける人が増えてきます。厚生労働省の2016年のデータでは、80~84歳の28.4%、さらに上の85歳以上を見ると、半数を超える59.1%が、要介護・要支援を受けています。そのための施設費やヘルパー代なども蓄えておかなければなりません。

まとめ

「老後なんてまだ先の話…」と特に対策をしていない人は、いざ老後を目の前にして焦ることのないように、今から対策を立てておきましょう。家計簿をつけて、月にいくらかでも計画的な貯金を始めたり、気になる症状があれば早めに治療しておいて、将来かかる医療費を抑えたり、個人型確定拠出年金を始めてみるのも良いでしょう。

よりよい将来のために、小さなことからでもいいので今から始めてみましょう。
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