ETFの手数料についてわかりやすく解説~投資信託との比較も紹介!

ETFの手数料についてわかりやすく解説~投資信託との比較も紹介!

ETFと投資信託の各種手数料や仕組みの違いを比較しながら、わかりやすく解説していきます。これから投資を始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。
ETFはExchange Traded Fund(取引所で取引されるファンド)の略語で、「上場投資信託」のことです。具体的には、日経平均株価やTOPIX(東証株価指数)など特定の指標への連動を目指すように運用されている投資信託(ファンド)の一種です。大半の商品がインデックスファンドになります。

投資信託はETFを除いた「非上場投資信託」を指すことが一般的です。
ETFはコスト重視でファンドを選ぶ投資家のニーズにマッチしたファンドの代表で、取扱いは証券会社のみとなっています。

ETFと投資信託の各種手数料や仕組みの違いを比較しながら、わかりやすく解説していきます。これから投資を始めようと考えている方はぜひ参考にしてください。

ETFと投資信託の違い

両者の違いは上場か(ETF)、非上場か(投資信託)ということです。上場は、リアルタイムで変動
する市場価格で取引が可能です。非上場は、1日1回算定される価格でしか取引ができません。

ETFは日経平均株価やTOPIXなどの特定の株価指数に連動するように運用されます。
投資信託の運用方法は次の3通りです。
① 特定の株価指数と同じ値動きを目指す「インデックス型」
② ファンドマネージャーが独自に銘柄や投資方法を選択する「アクティブ型」
③ 複数の資産、市場へバランスよく投資する「バランス型」

ETFの仕組み

ETFは少額から複数の企業や業種に分散投資が可能で、上場株式と投資信託の特徴をあわせもった商品です。金融商品取引所で一般投資家に売買される「流通市場」と大口投資家のためにETFの受益権が設定・交換される「発行市場」があります。流通市場は取引所価格に基づく取引、発行市場は基準価額に基づく取引が行われます。

運用会社が設定した投資信託を証券取引所に上場させることで、株式と同様にリアルタイムの市場価格で自由な売買が可能になります。複数銘柄で構成されているETFを1銘柄として取引するので、自動的に分散投資となります。

一方、投資信託は上場しておらず、証券会社や銀行の窓口で購入します。当日は売買金額は公表されず、翌営業日に公表されます。運用会社の運用方針に基づいて銘柄を構成し、購入する際の取引価格は1日1回算出される基準価額(売買金額)を使用することになります。

ETFのメリット

手軽に投資が始められる
複数の企業や業種に分散投資するため、銘柄の選定に迷うことがありません。分散投資とは、複数の投資対象に投資することでさまざまなリスクを分散することです。

分散投資には主に次の4種類があります。
〇 業種分散:値動きの異なる複数の業種の企業を組み合わせます。
〇 資産分散:株式、債券、不動産投資信託など特徴の異なる資産を組み合わせます。
〇 国・地域分散:複数の国・地域の資産や通貨などを組み合わせます。
〇 時間分散:投資タイミングを複数回にわけて投資します。

少額から分散投資ができる
株式などの個別銘柄に分散投資するにはまとまった資金が必要ですが、ETFは豊富なラインアップから自由に選ぶことが可能です。株価指数などを構成する複数の企業の株式に分散投資するのと同じ投資効果が期待できます。

好きなタイミングで投資できる
上場株式と同様にリアルタイムで取引できるので、売買の意思がタイムラグなしに反映されます。取引所の午前と午後の取引時間内であれば、何回でも売買することができ、証券会社であればそれ以外の時間でも売買の注文を出すことができます。

コストが安い
ETFは販売会社を通さずに購入することが可能です。投資信託と比較して相対的に信託報酬が低い傾向にあります。長期的な運用を考慮すると少しでもコスト削減をすることが有利になります。

値動きがわかりやすい
リアルタイムで価格が変動するため、取引価格がすぐにわかり、透明性の高い運用が確保されています。また、新聞やニュースなどでも対象指標が報道されるため、売買のタイミングを計る参考とされています。

信用取引が可能
上場株式と同様に、現金や株式を担保として借入を行う信用取引が可能です。元手が少なくても大きな取引をすることができますが、あくまで借金には違いありませんので初心者は避けたほうがいいと注意喚起をしておきます。

ETFのデメリット

積立投資の可能な証券会社が限定されている
毎月定額で株式を購入する「株式累積投資」により積立投資をすることができますが、一部の大手証券会社に限定されているので、手数料が割高になるなど利便性に欠けます。自分で都度買い付けを行う必要があり、積立投資を行いたい場合は通常の投資信託が有利になっています。

自動で複利効果を得られない
ETFの分配金は再投資することができず、受け取るのみになっています。分配金を自動的に再投資するには通常の投資信託を選ぶしかありません。なお、複利効果とは運用して得られた分配金を再投資してさらに利益を得ることです。投資期間が長いほど効果が大きくなる傾向があります。

株主優待がない
株式を所有するひとつの楽しみである株主優待を受けるためには、自分で上場株式を購入する必要があります。

売買手数料が発生する
頻繁に売買を繰り返すとその分だけ多く手数料を支払うことになります。

価格の変動に振り回される
リアルタイムでの価格変動がわかりやすいというメリットは、反面値動きに振り回されるというデメリットになります。一時的な価格変動に一喜一憂しないことが大切です。

最低投資金額が高い
ETFの投資には数万円~10万円程度必要となります。投資信託は1万円単位なのので、小口分散投資には投資信託のほうが向いているということが言えるでしょう。

ETFと投資信託の利便性の比較

購入できる場所
ETFは上場していますので、個別株式と同様に証券会社で購入することができます。ただし、ネット証券は手数料を低く設定していますので、投資を始める場合はまずネット証券でのスタートを検討してください。

一方、投資信託は上場していませんので、証券会社、銀行、信用金庫、郵便局などの金融機関で購入することができます。ただし、どの金融機関の窓口にするかによって購入可能な投資信託の種類や数量が異なりますので、事前に十分調査し、検討する必要があります。

取引の利便性
ETFはリアルタイムでの売買ができますので、相場の値動きを注意深く監視して売買を行うという自由な自分のプランを十分に活かすことができます。一方、投資信託は1日1回まで毎日発表される基準価額に基づいて売買することになります。

ただし、たとえば「毎月1日に1万円で購入する」とする定時定額による投資や分配金を受け取らずに自動で再投資する方法などの仕組みがあります。これらのことから取引のしやすさはETFに優位性があると言えるでしょう。

ETFと投資信託の手数料

投資がうまくいって運用益が多く出たとしても手数料が高いと手元に残る純利益が減少してしまいます。できるだけ手数料が安い投資商品を選ぶことがコスト削減のポイントです。発生する手数料は、販売会社や商品で異なります。事前に目論見書などで確認しておく必要があります。総合的に比較すると、コスト面では投資信託に優位性があります。

ETFの手数料

売買(取引)手数料
購入時、売却時に証券会社に直接支払いますが、その金額は証券会社により異なります。

信託報酬(運営管理費用)
ETF保有時に間接的に信託財産から支払われます。保有額に応じて日々支払うランニングコストです。公表されている基準価額は信託報酬が差し引かれた金額として計算されています。

インデックス型は運用会社の調査などが省略されるため、低く設定されています。一般的には0.3%~0.5%程度です。一方、投資信託は0.5%~1.0%程度です。
信託報酬を得るのは運用会社と信託銀行のみとなっているため、低コストでの運用が可能です。

監査報酬
ETF保有時に間接的に信託財産から支払われます。投資信託はその決算時に監査法人などから監査を受ける必要があり、その負担費用です。

その他
証券取引所に上場するための「上場に関する費用」や「指数の商標使用料」などです。

投資信託の手数料

販売手数料
購入するたびに支払いますが、手数料の不要な投資信託(ノーロード商品)を取り扱っている販売会社も最近では増えてきました。購入のたびに支払う手数料を節約できますが、他の手数料もチェックし、トータルでコスト削減になっているか判断する必要があります。

信託財産留保額
投資信託を換金(解約)したときに発生する手数料のことです。基準額の0.2%~0.3%を差し引かれるのが一般的です。ですが、解約しても手数料を支払う必要がない場合もありますので、目論見書で事前に確認するようにしてください。

信託報酬
運用会社に支払われる手数料ですが、年率1.0%~2.0%と幅があり、ハイリターンをあまり見込めないインデックス型が最も安くなっています。リスク度合いが高いほど信託報酬も高くなっていますが、最近では安い銘柄も増え、大きな差はなくなってきました。

税金

上場株式と同様に特定口座として譲渡益・分配益に対して20.315%の税率で課税されます。所得税15%、復興特別所得税0.315%、住民税5%となっています。

譲渡益は所得税法上の譲渡所得となり申告分離課税の対象です。分配金は配当所得となり、総合課税または申告分離課税の対象となりますが、現在は源泉徴収により原則として確定申告は不要となっています。

ETFの基本を理解し、リスクを避けつつ分散投資をしながら自分にふさわしい投資生活を送ろう

ETFと投資信託を比較しながら、仕組みや手数料の違いなどをわかりやすく解説してきました。それぞれのメリットやデメリットをよく理解し、自分のライフスタイルに合った商品を選ぶようにしてください。投資初心者にとって、どちらを選ぶべきかは一概には言えません。

小口分散投資がしやすい、積立投資が可能なことから判断して、初心者は投資信託から始めて、投資に慣れ資金もある程度準備できたらETFに買い替えるのが無難と言えるでしょう。低コストのETFの基礎を十分理解し、分散投資をしながら、自分にふさわしい快適な投資生活を送ってみませんか。
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