ソーラーカーポートで賢く節電! メリット・デメリットや注意点をくわしく解説

ソーラーカーポートで賢く節電! メリット・デメリットや注意点をくわしく解説

太陽光発電の普及により住宅の屋根だけでなく、公共施設や商業ビルなどの大型施設にもソーラーパネルが設置されていることが珍しくなくなりました。最近では、ソーラーカーポート(太陽光発電搭載型カーポート)と呼ばれる空き地などを有効活用した太陽光発電システムが普及してきました。
太陽光発電の普及により住宅の屋根だけでなく、公共施設や商業ビルなどの大型施設にもソーラーパネルが設置されていることが珍しくなくなりました。最近では、ソーラーカーポート(太陽光発電搭載型カーポート)と呼ばれる空き地などを有効活用した太陽光発電システムが普及してきました。

駐車スペースのみで発電、売電、節電を実現する高付加価値のエコ設備のことです。災害時の対応も含めた利用の拡大が注目されています。住宅新築の際に導入を検討されている方、自宅の屋根と合わせてカーポートにも導入を検討されている方に向けて、基礎知識、導入費用、メリット・デメリットなどをくわしく解説していきます。

ソーラーカーポートとは?

カーポートは柱と屋根で建てられた簡易な車庫のことをいいます。
ソーラーカーポートは風雨から車を守るという本来の設置目的に加えて、屋根を太陽光発電として有効に活用するものです。一般家庭用は1~3台用が多くなっています。5~10台用として有料駐車場や公共施設の屋根を活用している例もあります。

ソーラーカーポートの種類

ソーラーカーポートは大きく分けて3つあります。次のとおりです。

太陽光発電一体型カーポート

カーポートの屋根を利用して太陽光発電パネルとするもの。新規にカーポートを設置する場合に、比較的低価格で導入ができるおすすめタイプです。

太陽光発電搭載型カーポート
カーポートの屋根に太陽光発電パネルを設置するもの。すでに設置しているカーポートの屋根に、新たに太陽光パネルを搭載するものです。いわゆる後付けタイプになります。

オーダーメイドタイプ
周囲の環境に応じた自由な設計が可能となります。狭いスペースであっても最適な太陽光発電システムを導入できます。特殊事情にも対応可能なため、やや割高になります。

いずれにしてもソーラーカーポートは建築基準法上の「建築物」に該当します。そのため、建築基準法に則った設計、施工、監理が必要となります。

ソーラーカーポートの人気の理由

屋根の上に搭載する太陽光発電システムは住宅の構造、向きや屋根のスペースなどの理由により設置にある程度の制限があります。その点、カーポートの場合フラットなスペースを確保しやすいという特徴があります。

また、屋根と合わせて容量設置を増やし、発電量をアップさせることができます。設置当時の高い売電価格のまま、現在の安い設置費用で増設することが可能です。売電期間を20年に延長することもできます。

デッドスペースと呼ばれるカーポートの屋根を有効活用するため、住宅の外観を損なわずに設置することが可能です。

ソーラーカーポートのメリット

ソーラーカーポートのメリットはさまざまですが、まとめると次のとおりです。

CO2排出量の削減による地球環境への貢献
太陽光は再生可能エネルギーと呼ばれますが、環境への負荷が少ないエネルギー源となっています。CO2を排出することはなく、節電をしながら地球環境への貢献をすることができます。

電気料金の節約
太陽光で発電した電気はそのまま自宅で使用できますので、電力会社からの電力の購入量を減らすことができます。

売電収入が得られる
発電した電力は自家用として使用し、余った電気を電力会社に売ることで収入を得ることができます。導入時の買取価格を10年間固定したまま買い取ってもらえます。

災害時の非常用電源として使用できる
災害の停電時にも対応でき、蓄電池を併用すれば発電していない夜間でも電気を使用することができます。停電時には自立運転機能を利用し、電気を直接コンセントから取り込むことも可能です。近年増加している自然災害時の有効活用例が注目されています。

駐車スペースの有効活用
こだわりのある住宅の場合、屋根の太陽光パネルはあまり望ましい風景とはいえないものです。ソーラーカーポートは、そんな住宅の景観を損なわずに太陽光発電ができます。
また、住宅の屋根より制約が少ないため、狭い敷地でも効率的な発電を実現します。

既存の屋根の太陽光発電と合わせて発電量を増やせる
既存設備とソーラーカーポートの増設により電力の発電量を10kW以上にすることができます。そうすれば電気の買取期間を20年に延長し、新規設置の場合のみですが、全量買取にすることができます。ちなみに、家庭用の発電量は10kW未満ですが、余剰買取となっています。

工事やメンテナンスの負担が少ない
設置工事を地上で行うので、おおむね1日程度で工事が完了します。そのため工事代や点検などのメンテナンスのコストを抑えることができます。

屋根に設置するよりコストパフォーマンスが良い
地上に設置し、範囲も狭いため導入費用を低く抑えることができます。当然、ソーラーパネルの枚数も少なくなりますので、パネル代やランニングコストも安くなり、発電効率が高くなります。

電気自動車(EV)の充電が可能
プラグインスタンドの設置で、充電が可能となります。EVステーションは、最近ではカーディーラー、コンビニ、道の駅などの設置が増えてきました。ですが、ガソリンスタンドの数には及ばず、なかなか普及が進まないのが現状です。この不便さを解消してくれるすぐれものです。

ソーラーカーポートのデメリット

初期費用が高い
カーポートの費用だけなく、パネルなどの機器代金やランニングコストが必要となります。補助金やローンの活用で費用を抑える工夫をしてください。

建築基準法上の「建築物」に該当
建築基準法に則った処理が求められ、建築確認申請が必要となります。

想定していた発電量を達成できない場合もある
住宅の屋根よりも設置場所が低く、作業がしやすい反面、周囲の環境の影響を受けやすくなります。近所の建物や樹木などの影になることが想定されます。資金面と合わせて具体的で正確なシミュレーションが大切になってきます。

また、設置工事当初は計画になかったとしても、場所によっては近隣に高層ビルや商業施設が建設される可能性がないわけではありません。想定できる環境の変化は考えておく必要があります。

強度や耐久性に影響される
もともとカーポートは車を保護するための設備ですが、基本的には屋根と柱だけの設備ですから、強度や耐久性に影響されやすい性格を持っています。特に、ここ数年の異常気象の発生から考えて、豪雪や豪雨、暴風などにも対応できる設備が求められます。

ソーラーカーポートの設置費用

インターネットやカタログなどで情報収集をして、ある程度の知識や目安をわかったうえで、専門業者に相談し、正確なシミュレーションを行うことが大切です。

ソーラーカーポート設置費用の目安

ソーラーカーポートは2~3台用が最も普及しており、設置費用は大量生産によるコストダウンが実現しています。メーカーや設備内容により異なりますが、おおむね2台用が180~240万円、3台用が250~300万円となっています。

あくまで一般的な価格であり、メーカー、設置業者や設置場所、設備機器などにより大きく変動するもので、目安と理解して下さい。カーポートの部分、太陽光の部分、工事費用、建築確認申請など多岐にわたるため、業者により価格に幅があります。

固定資産税の対象となる場合

車庫やガレージは固定資産税の対象となります。基礎が地面に固定されていたり、三方以上が壁に囲われているなどの条件を満たすからです。

一般的なカーポートは壁に囲まれていないため、固定資産税の対象外となります。ソーラーカーポートの課税は発電量が10kW以上、かつ屋根一体型であることが条件になっています。発電量が10kW未満の個人住宅用は課税されないことになります。

固定資産税の課税の有無は収支計算に影響がありますので、非課税を選択するほうが賢い方法だといえるでしょう。

ソーラーカーポートを設置する際の注意点

設置後に後悔しないためにも事前の調査やシミュレーションが大切になってきます。初期費用が高価であるため、費用対効果の意識が重要です。その際初期費用だけでなく、ランニングコストにも着目することがポイントです。

疑問点などは事前に専門家に相談し、解決したうえで契約を結ぶことをおすすめします。

自宅屋根の太陽光発電よりも日照が必要

カーポートは屋根より低い位置にあるため、より日照の影響を受けやすくなっています。自宅や周囲の建物などの影になれば、想定する発電量は得られなくなります。カーポート、道路や周囲の建物の位置関係を正確に把握し、日照時間などを予測することが大切です。

特に、自宅の東側に障害物がある、周囲にマンションやビルの建設計画がある場合は要注意です。朝日があたらなくなり、一日の日照時間に影響を及ぼす可能性があります。

盗難や飛来物のリスクも視野に入れる

カーポートの場合、低い位置に設置するため、盗難や飛来物のリスクが大きくなります。台風や強風の場合には特に注意が必要です。最近では、自然災害による突風や常習的な窃盗などの被害が多くなっています。

対策としては盗難保険や自然災害補償への加入を検討してみてください。また、防犯カメラの設置も効果的な対策のひとつです。

設置の専門業者を選ぶ

ソーラーカーポートの設置には、太陽光発電にくわしい、かつカーポート設置工事の経験豊富なプロに依頼するのが賢い方法です。どちらか一方で不具合が生じた場合、期待した発電量が得られないことになります。信頼できるプロを選び、見積に基づき何度も打合せを行ってください。

増設なら残りの買取期間に注意

個人住宅であれば、太陽光システムの導入から10年間が固定価格買取制度の対象となります。当然、残り年数の多いほうが有利になります。この残りの買取期間をチェックしておかないと、高価な費用をかけてソーラーカーポートを増設しても、そのメリットを十分に得られない場合があります。

費用対効果を考慮し、見積やシミュレーションに基づいた冷静な判断が求められます。

ソーラーカーポートを効果的に活用して節電し、CO2削減に貢献しよう!

ソーラーカーポートの基礎知識、導入のメリット・デメリット、導入時の注意点などをわかりやすく解説してきました。役に立つ情報となったでしょうか?

カーポートの屋根にパネルを設置するだけで節電ができ、売電収入が得られることは将来性のあるエネルギー対策となっています。また、住宅の屋根には太陽光パネルは付けられない、付けたくない方にとっては、もってこいのアイデアに違いありません。

ソーラーカーポートは太陽光のさまざまな恩恵を受け、しかもデッドスペースの有効活用もできる、まさに一石二鳥の節電方法といえるでしょう。地球環境への貢献度も大きいため、導入を検討している方にはおすすめです。
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